Hachioji Craft Ramen One who sparked the ramen boom replicates his hometown taste of Hachioji
ラーメンブームの火付け人 故郷、八王子の味を再現
サンゼルス・ダウンタウンの東に位置する古くからの日本人街、リトルトーキョーがこれまでにない賑わいを見せている。15 年以上前は非日系の人が街を行く姿はほとんど見られなかった。しかし、今や、日系はもとより、日本のカルチャーに魅せられた多くのアメリカ人が街を行き交うようになった。
一つのきっかけを作ったのが、ファースト・ストリートにある大黒家だ。とんこつラーメンが看板メニューの「昔ながらのラーメン屋」。店内は古き良き時代の昭和の雰囲気が漂う。この店の前に客の行列が連なるようになったことを契機に、話題の店がリトルトーキョーに続々と誕生した。大黒家はエリア復興の起爆剤とも言える存在だ。
そして、その大黒家がオープンして16 年経った2018 年5 月、東京は八王子の醤油ラーメンを前面に押し出した、その名もHachioji Craft Ramen( 以下、八王子ラーメン)が、同じファースト・ストリート沿いに開店した。しかも、その八王子ラーメンのオーナーは、大黒家も傘下に収める毘沙門グループのCEO、甲山貴明さん。
甲山さんの第1号店は、ダウンタウンから東に車で30 分ほどのコビナにある毘沙門という日本食レストラン。大黒家を開けてからは、都ホテル内の日本食レストランから、カラオケラウンジ、居酒屋、そして弁当屋まで幅広く手がけるようになった。大黒家はLA 周辺に数店舗ある。そんな毘沙門グループの飲食店の中でも、今回の八王子ラーメンに甲山さんは格別の思い入れを抱いているという。
「私の出身が東京の八王子なんです。刻み玉ねぎを乗せた、鶏がらベースの醤油スープ。自分が好きだった味を再現しました。とんこつは(アメリカ人に)十分に人気があるけど、これからは醤油ラーメンの魅力に気づいてほしいと願っています」と語る。
ただし、醤油ラーメン1本というわけではなく、八王子醤油ラーメン($11)以外にも、八王子塩ラーメン($11)、汁なしの八王子ドライラーメン($12)、そしてレッドラーメン($11)とホワイトラーメン($11) の2種のビーガンラーメンがメニューに並ぶ。さらに、ラーメンスープに加えるTaste Enhancer としてのスパイシー味噌ボム($1.50)と持ち帰りできる瓶入りの柚子胡椒($7)もオーダーできる。
ラーメン以外にスモークダックボウル、スモークサーモン&イクラボウル、明太高菜ボウル、そぼろ卵ボウル、さらにキーマカレーボウルと、$8.95 均一の丼もサラダとセットで選べる。他には数品のアペタイザーと、メニュー構成は非常にシンプルだ。
日本酒に関してはこだわりがある。新潟で毎年、甲山さん自身が仕込み、現地で7カ月寝かせた純米吟醸酒を「毘沙門」のオリジナルブランドでグループの店に、出しているのだ。300mlと720mlの大小合わせた年間の販売数は5000 本。
そして、ここで素朴な疑問が浮かんだ。甲山さんは大黒家しかり、八王子ラーメンについても味を完成させるまでに苦労はなかったのだろうか? その質問には、「日本では手打ちの蕎麦もやっていました。もちろん、ラーメンについて勉強し、自分なりに考えて試作しながら作りました。しかし、完成までに時間をかけたわけでもなければ、開店して16 年経った今の段階でも完成とは言えません。
あれから多くのラーメン店がここロサンゼルス周辺にオープンしました。大黒家のラーメンも常に進化させていかないと、他に美味しい店ができたらむしろ退化してしまうことになります。だから、今でも従業員と一緒に、さらに良くするためにどうすればいいかということに常に取り組んでいます」
大黒家が人気を集めた後、リトルトーキョーはラーメン激戦区となった。甲山さんも店の売り上げが減るのではと心配をしたそうだが、実際、売り上げが落ちることはなかったという。店が増えても、それだけラーメンが認知され、需要が増し、リトルトーキョーに人々が押し寄せるようになったからに違いない。大黒家から数件隣にオープンした今回の八王子ラーメン。この店の本場の醤油ラーメンがアメリカ人の胃袋を掴むことができるのか? ラーメン店集中で期待される、さらなる相乗効果を目指したいと甲山さんは語った。
Hachioji Craft Ramen
313 E. 1st Street
Los Angeles, CA 90012
(213) 265-7799
11:00am-11:00pm
7days Open
http://www.hachiojiramen.com
サンゼルス・ダウンタウンの東に位置する古くからの日本人街、リトルトーキョーがこれまでにない賑わいを見せている。15 年以上前は非日系の人が街を行く姿はほとんど見られなかった。しかし、今や、日系はもとより、日本のカルチャーに魅せられた多くのアメリカ人が街を行き交うようになった。
一つのきっかけを作ったのが、ファースト・ストリートにある大黒家だ。とんこつラーメンが看板メニューの「昔ながらのラーメン屋」。店内は古き良き時代の昭和の雰囲気が漂う。この店の前に客の行列が連なるようになったことを契機に、話題の店がリトルトーキョーに続々と誕生した。大黒家はエリア復興の起爆剤とも言える存在だ。
そして、その大黒家がオープンして16 年経った2018 年5 月、東京は八王子の醤油ラーメンを前面に押し出した、その名もHachioji Craft Ramen( 以下、八王子ラーメン)が、同じファースト・ストリート沿いに開店した。しかも、その八王子ラーメンのオーナーは、大黒家も傘下に収める毘沙門グループのCEO、甲山貴明さん。
甲山さんの第1号店は、ダウンタウンから東に車で30 分ほどのコビナにある毘沙門という日本食レストラン。大黒家を開けてからは、都ホテル内の日本食レストランから、カラオケラウンジ、居酒屋、そして弁当屋まで幅広く手がけるようになった。大黒家はLA 周辺に数店舗ある。そんな毘沙門グループの飲食店の中でも、今回の八王子ラーメンに甲山さんは格別の思い入れを抱いているという。
「私の出身が東京の八王子なんです。刻み玉ねぎを乗せた、鶏がらベースの醤油スープ。自分が好きだった味を再現しました。とんこつは(アメリカ人に)十分に人気があるけど、これからは醤油ラーメンの魅力に気づいてほしいと願っています」と語る。
ただし、醤油ラーメン1本というわけではなく、八王子醤油ラーメン($11)以外にも、八王子塩ラーメン($11)、汁なしの八王子ドライラーメン($12)、そしてレッドラーメン($11)とホワイトラーメン($11) の2種のビーガンラーメンがメニューに並ぶ。さらに、ラーメンスープに加えるTaste Enhancer としてのスパイシー味噌ボム($1.50)と持ち帰りできる瓶入りの柚子胡椒($7)もオーダーできる。
ラーメン以外にスモークダックボウル、スモークサーモン&イクラボウル、明太高菜ボウル、そぼろ卵ボウル、さらにキーマカレーボウルと、$8.95 均一の丼もサラダとセットで選べる。他には数品のアペタイザーと、メニュー構成は非常にシンプルだ。
日本酒に関してはこだわりがある。新潟で毎年、甲山さん自身が仕込み、現地で7カ月寝かせた純米吟醸酒を「毘沙門」のオリジナルブランドでグループの店に、出しているのだ。300mlと720mlの大小合わせた年間の販売数は5000 本。
そして、ここで素朴な疑問が浮かんだ。甲山さんは大黒家しかり、八王子ラーメンについても味を完成させるまでに苦労はなかったのだろうか? その質問には、「日本では手打ちの蕎麦もやっていました。もちろん、ラーメンについて勉強し、自分なりに考えて試作しながら作りました。しかし、完成までに時間をかけたわけでもなければ、開店して16 年経った今の段階でも完成とは言えません。
あれから多くのラーメン店がここロサンゼルス周辺にオープンしました。大黒家のラーメンも常に進化させていかないと、他に美味しい店ができたらむしろ退化してしまうことになります。だから、今でも従業員と一緒に、さらに良くするためにどうすればいいかということに常に取り組んでいます」
大黒家が人気を集めた後、リトルトーキョーはラーメン激戦区となった。甲山さんも店の売り上げが減るのではと心配をしたそうだが、実際、売り上げが落ちることはなかったという。店が増えても、それだけラーメンが認知され、需要が増し、リトルトーキョーに人々が押し寄せるようになったからに違いない。大黒家から数件隣にオープンした今回の八王子ラーメン。この店の本場の醤油ラーメンがアメリカ人の胃袋を掴むことができるのか? ラーメン店集中で期待される、さらなる相乗効果を目指したいと甲山さんは語った。
Hachioji Craft Ramen
313 E. 1st Street
Los Angeles, CA 90012
(213) 265-7799
11:00am-11:00pm
7days Open
http://www.hachiojiramen.com