終わってしまった夏から 澄んだ青色が広がって 隣に座る君の瞳は澄んだ茶色 灼熱の赤色に草臥れた心をのせ 空っぽになろうと 燃え尽きた寂しさを残しながら 乗り切った夏を秋に変え 僕らはまたひとつ季節を終えた 雲を眺め微笑みだす僕らの幸せ 流されて連なり 遠くへもっと遠くへ夢に浮く
好き嫌いが分かれると思うよ 君の詩は と、言われた なるべく自分をさらけ出し 語っているのだから 好き嫌いは出てくるのだろう それで、あなたはどっち? ……どっちでもない その矛盾もわかるような気がする(嫌い?) 俺にその優しさはないけれど あなたの詩は好きだから読んじゃうよ
せっかちだから一目散に頂上を目指す そこには達成する楽しみだけ または諦め休んで下る もう少し上手に生きられないのか 次は景色をじっくり眺め登ろうとするが やはりせっかちで何も見えていない もったいないもなく 私は今さら亀にも兎にもなれず せっかちに終わろうとする性分なのか
たいしたことのないポジション そこで忙しそうに芝居 なんのための時間の浪費なんだろう 表情の歪んだ芝居をして 俺はこの身体でなにを得るのだろう 疑問が充実へと誘導しても そこがどこだかも分からず また芝居をしてしまう悲しみ 逃げているのではなく生きていく順応 なら…… の先を迂回、往復、戻され 自分という無駄から得ている安心に落ち着く 時間に染める色はぼやけてすぐに消える でも俺、それっ、望んでいるんだろ
くっ付けた星は輝きませんが…… 希望に満ちて爽やかな感じではなく どちらかといえば僕は何を考えているのか わかってもらえない人間のようです そんな僕も星をあっちこっちにくっ付け いろいろと注釈が出来るので どうにか頑張っていられるわけです この星はとっても役に立って みなさんに「君はそう考えていたのか」と 僕のことを理解してもらえるのだから 厳しいといわれる社会にも ぎりぎりセーフで順応できるわけです ただし自分からどんどん話をして 僕らしいところに星をくっ付けながら きちんとみなさんに考えを伝えるようにします ちっぽけなでかっこ悪い生き方かもしれませんが 曖昧さには輝かない星をくっ付けながら これから先も僕は進んで行くのです
緑から黒未満にある潤い 抜けて軽くなり時に比例して萌えてゆく 乾くほどに定めを欲しがる人間 色を濃くしながら生き様の示めす葉脈 何処に執着するか 挟み込んだページに潔く身を委ね 此処を見よと潰されながらも 手を振るように印す
どこからだろう 憩いの香りがしてくる その時間をくれないか その一杯の静けさをくれないか それで今日も戦えるのだから どこからだろう 憩いの香りがしてくる 落ち着きを求め 目は細め鼻は膨らみ 香りの元へ足は進んで行く
とある電気屋でPCを買おうとした。欲しい機種は、とある通販より五千円高かった。店員にその旨を伝えると「こちらから五千円分どうぞ」とカタログを渡される。と、いうわけで一週間後に牛肉が届いた。ああ、美味しい、美味しい。PCにはやはり牛肉が付き物でしょう。(実話・詩でない?)
98NOTEというPCでワープロを使っていた ハードディスクもなかったから ソフトのフロッピーを四、五枚入れ メモリ拡張にEMSを使い立ち上がるまで十分ほど ワープロにこだわったのは印刷でき冊子が作れたからだ ホッチキスで束ねた一冊だけの詩集 明朝体の文字が輝いて見えたのを今でも覚えている
雨が降っている、って いいじゃない、僕は踊るよ 葉っぱが雫で揺れるように 足を軽くあげて ヘイ、ヘイ、ヘイ こんな風に 君もやってみればいいさ いいね、いいね 君の方が上手だよ、敵わない ねえ、紅茶でも飲もうよ いいよ、いいよ、僕が淹れるさ ほら、いい香りだろ ああ、聞こえてくるね 雨の音に包まれて とっても平和な雨やどりさ なんか幸せだね 今日はこうやって ずっと、ずっと、ずっと もうこれ以上は何もいらない 君と僕と雨と紅茶