いいよ 君のその言葉はラヴではない 僕に対する優しさだった 何度も抱いてしまいたい そう思っていたけど 水を被ったように冷めてゆく 君の優しさは鋭い棘 僕のエゴは鋭い棘 重なり合ったのなら 傷だらけになるのだろう 一瞬で理解したふたり 僕でなくてよい君 君でなくてよい僕 でも そんなに単純ではない 傷だらけになりたい僕と君 そして その傷を慰めあいたいふたり ……そこが ふたりの始まりだった
とりあえず布団には入っていた 右足の靴下を履いたまま 少し横になっているつもりが 夕飯を食べてすぐに寝ていたようだ すこし早い目覚めに 日々のするべき行程をいくつか飛ばす とりあえず歯を磨き顔を洗う もう片方の靴下を探しながら 大事なことをひとつ思い出し慌てる ごはんの炊飯タイマーをしていない そんなわけで早炊 休日にチャージした体力を 月曜の一日でずいぶんと使ったようだ しかし 今日の睡眠は質が良かった 頭は軽いし首腰の調子も悪くない 詩も日記のようにすらすらと よしゃよしゃ たまにはこんな日も良いもんだ 普段はそんなに早寝は出来ないが 睡眠は日々の活力源 しっかり確保せねばいかんなあ 一日が三十時間あったら なんて思うことがあるのだが 二十四時間で上手くやって行こう
フィクションは想像内 現実の想像できないところに 天才が存在する 自分だけの集中世界 とても純粋に駒をさすことに 時間を示さない時計を持ち 終わってしまえばあっという間 歓喜の声が聞こえ 天才だと賞賛されても 天才に天才という概念などなく 人と人を比べるような 感覚など微塵もないのだろう 世間の度肝を抜く 集中力は夢を見せてくれる その生き様から輝きを放つ 見守られる環境の中で 誰でも持っている可能性の追求と 雑念のない集中世界の中から 天才は世間の想像を超えてみせる