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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。 トーランスのニューガーデナホテルが会場になります。

「コロナパンデミック、ニューヨークの危機とその対応〜現場の医師より」 

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〔概要〕
新型コロナウイルスのパンデミックのエピセンター、ニューヨーク市の病院の現状。現場でしか知り得ない情報の数々。感染者、入院患者、死亡者が急激に増える恐ろしい日々。不足するマスク、ガウン、病院のベッド数、人工呼吸器、それに病院のスタッフ。患者を治療しながら感染していく仲間たち。本当に不安の二ヶ月であった。数多くあったチャレンジを乗り越える為の対策、皆様が心配されている感染防止法、コロナウイルスの最新情報などについてお話しされました。
講師略歴:園田豊興 (そのだ とよおき)医学博士

 1989年      Stanford University 卒業
 1993年     Yale Medical School 卒業
 1998年     Cleveland Clinic Foundation
          一般外科トレーニング終了
 2000年     Cleveland Clinic Foundation
          大腸外科専門トレーニング終了
 2001−2017年  New York Presbyterian Hospital ・
          コーネル大学病院外科博士 
 2018−現在    NYU Winthrop University Hospital・大腸外科部チーフ

講演録:

コロナウイルスのパンデミック NYの危機と対応


専門は外科ですが、今回のコロナに関しては、現場からの体験談としてお伝えします。

コロナ発生からの遍歴
2019年の12月にWHOから中国から発生した感染病と発表。
2020年1月7日、 新型コロナウイルス と判明。
2020年1月21日、初めて米国で感染者(中国武漢からの帰国者)が発見される。
2020年1月30日 WHOが警戒宣言。
2020年2月1日 ダイヤモンドプリンセス号 3711人中、714人が感染。14人が死亡。
2月はイタリアで感染拡大。またダウジョーンズの株式市場が下がり、この時トランプ大統領は米国は大丈夫だと発表。更に、コロナは民主党が政争の材料にしていると告発。
そして米国の共和党メディアもコロナウィルスに関しては深刻に報道はしていなかった。
ウィルスの政治化が見られ、これが米国のコロナ対策が失敗した大きな要因だと思われます。

3月NYで初の感染者、 39歳の医学関係者。
その後、感染源がわからない感染者も増え、日に日に感染者が増加。
しかし、同じ家族間でも、感染しない者もいれば、感染者しても無症状の人もいて、何がその要因かはいまだ不明。
3月7日NYクオモ知事、非常事態宣言。
3月13日トランプ大統領は国家緊急事態宣言を発令。テストは症状がある人だけで、症状がない人は不要 (公衆衛生の専門家のアドバイスとは異なる)。
3月15日 NYやロングアイランドの学校は休校。
この時、トランプ大統領は大丈夫と言い続けていましたが、Fauci氏はコロナウィルスの恐ろしさを訴えていました。
この頃イタリアの北部では医者たちが戦争のようだとその現場を表すほど、陽性の患者が増える毎日。そして人口呼吸器の数が足りないことから、60歳以下の人しか人工呼吸器をつけてもらえなかったとのこと。
3月22日:NYでは罹患者がどんどん増え、PPE=個人用防護用品も極端な不足。
PPE (手袋、人工呼吸器、N95マスク、フェイスシールドなど)大半が中国産ということもあり、緊急輸入ができない状況が生まれ、値段も高騰する。そして、国と国、州と州、連邦政府と州などがPPE入手を巡って争う状況。連邦政府のリーダーシップが不足した。

コロナに感染する医師たち
知り合いのNYの外科や消化器内科などの医師も、患者の治療中感染するなどして、医療現場での感染が問題になる。

コロナウィルスは、気道、消化菅から感染することもわかっていました。
そして、糞便にもウィルスが生きて残っていることもわかっています。
そんな中、マスクの圧倒的不足で、N95マスクも使い捨てすることができずに、何度も同じものを使う状況。
なので、マスクの上にフェイスシールドをしてできるだけ安全を確保することになりました。
この3月末の時期が一番NYの感染者が増えた時期です。
コロナ医療のマニュアルもなく、ガイドラインも日に日に変わる状況の中、スタッフもどんどん倒れ、まさに戦争状態。


コロナ以外の患者さんはコロナ感染が怖いので、病院に来なくなり、持病が悪化してしまうことも多々ありました。
エルムハースト病院では、3月25日の時点で入院患者125%のキャパシティ。1日に死亡者が13人。
遺体が多すぎて、冷凍トラックに遺体を保存する状況。
また、コロナで亡くなった方は家族に会えないまま亡くなり、亡くなった後も会えないことがとても悲しい状況。
感染者が増える日々で、マスクをしていても、フェースシールドをしていても不安。
病院中にウィルスがあると思って仕事を行い、また、家族に持って帰らないかなど、とても不安な医療現場でした。

4月1日、NYのコンベンションセンターもコロナ用の病院へと変わる。
4月2日 NYではほぼピークを迎えました。
4月6日 人工呼吸器も不足状態が続いていましたが、症例数カーブが徐々になだらかに下降し始める。これは隔離政策が効いている証拠。
4月9日、私の病院のピーク。コロナ感染者が500人近く。病棟のほとんどがコロナ病棟に変換。
この週に現れたのは200人程の travel nurse. 疲れきったスタッフには天の恵み。
5月10日 経済活動も再開させるため、のPhase1~4までの計画が始まりました。
5月26日 Black Lives Matterのプロテストが始まりました。
6月9日 経済復活のPhase 2が始動。 
7月に入ると、NYの症例は激減しました。

コロナパンデミックでは、人間性の発露がみられました。
600人程度の医療従事者がコロナ患者の治療を行うことで、感染し、亡くなりました。

トランプ大統領は、CDCのアドバイスがありながらも、私はマスクはしないと断言。
マスクを拒否している人は。"私は共和党員だ。”などという言い分を掲げたりしていました。

コロナの現状。7/8/2020 現在
アメリカでは急速に増加中。
NYでは新しい罹患者が1日に300人以下。テキサスは8000人, フロリダ9000人、カリフォルニア 4000人,ミシガンでも3000人近く日々その数は上昇しています。

新罹患者 35歳以下の若者が全体の半分以上になっています。
CA州でも、18~34歳の罹患者が全体の1/4を占めています。
感染者の45%が無症状の感染者だと言われています。

隔離令が解除されて、アリゾナ、テキサスなど、各州で若者がレストランやバーに出かけていったのが
この感染拡大の問題だと考えられます。
室内で長時間息を掛け合うような状況が感染の原因になることがわかっています。
若いから大丈夫というわけではなく、若者でも感染者の2.5%は入院が必要な状況で、死亡した人もいます。

無症状の人々によりコロナの感染が広まっていることもわかっています。
無症状でも14日間は感染力があります。

4月、5月は死亡率が7~8%でしたが、現在は死亡率が5%以下に減少しています。その理由には、テスティングが一般化されてきている事、罹患者が若くなっている事、治療法が進んで来ている事の3つ。
毎日テスティングも60万人程度行われています。
治療法も進化をしています。
ステロイドを使って、死亡率を下げられることもわかりました。
レムデシベルという薬も効果を見せています。

感染を防ぐために
隔離
マスク
テスティング
罹患者関係者のトレーシングなどが大事

伝染について
くしゃみ、咳などからの感染 (droplets)。
喋っていると感染者の口からはウィルスが飛び散ります (aerosols)。
空中ではウィルスは3時間ぐらい感染力を持ち続けます。
物の表面に付着したウィルスは3日ほど感染力があると言われています。

空中伝染を調べるため、中国武漢、イタリア北部、NYの3都市で調査を行ったのですが、
Social Distance, ロックダウン、などの政策を行っても感染者の数はなかなか減りませんでしたが、
どの都市もマスクを強制着用してから感染者が減り始めたことがわかっています。

172の研究論文のメタデータから確認されたのは、伝染を少なくする条件は、1m以上のデイスタンシング、マスク、目のシールドの3点。
N95のマスクをし、2m以上の距離をとった場合が更に感染が防げるというデータが出ています。
また医療関係者と一般の感染者を調べた際、医療関係者の方が感染率は低い。
これはマスクを着用しているかどうかの差とも言えます。

サージカルマスクをしていても感染を防ぐことはできないかもしれません。
ただ、相手にうつすことを防げます。
N95マスクは、ウィルスを防ぎ、自身の感染を防ぐ効果も高いです。

マスクしていない感染者がマスク着用している非感染者と接触した場合、感染率は高くて70%
マスクした感染者がマスクをしていない非感染者と接触した場合、感染率は5%
共にマスクをした状態では、感染率は1.5%
ということで、みんながマスクをすることがとても大切だと思います。

アメリカではコロナウィルス対策の処置を誤り、多くの感染者を産んだと言えます。

近距離での会話、嬌声、歌唱などが非常に危険。
人と人の間は、1M以上の間隔をあけて、必ずマスクを着用してお互いを守り合いましょう(45%無症状、無症状の罹患者にも感染力がある事を忘れないで)。
油断が一番怖いです。

以上。

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