講師 - 森寿久 氏
『プロフィール』
•1976年 東京外国語大学卒、(株)間組入社
•1987年 アメリカン・ハザマ営業課長
•1991年 モンドUSA社長
•1997年 Fairview Investment, Llc. 設立
•2005年 Anshin Realty 設立
•2006年 LendingUniverse.com 執行副社長兼務
•2006年 ACQ Capital 上級副社長兼務
講義内容
これだけは知っておきたい不動産の話
不動産は金額がはるので失敗すると大きな損害をこうむります。
そこで注意点を列挙しておきます。
不安定要素を最小限にする。
例えば金利は上下するもので大きな不安定要因。
現在は30年来から40年来の低金利であるため固定にする時期。
少ない金利を支払い、未払い金利分が複利で借入れ元本に組入れられるエキゾチックローンの類は、低利期間が過ぎると驚くほどローンの額
が増えるのでリスクが大きい。
支出項目を網羅しておく。
家計簿をつくるように、不動産に関する支出の項目を列挙しておく。
減価償却も加わる投資物件では、支出項目の見落としがないようにする。
金利コストを抑える。
固定金利6%、ローン額$320,000、返済期間30年の例では、10年間で総額$230,000を支払いますが、うち72%相当額は金利でローンはまだ84%残っています。
20年間で総額$460,000を支払いますが、ローンはまだ54%残っています。
この金利対策を講じることは極めて重要です。
ラインオブクレジットを利用し10数年で完済する方法もあります。
失敗しないための対策
物件の収支がプラスであれば売却損を出してまで売る必要はありません。
そのためには十分なエクイティ(物件の価値から負債を引いた残高)を上記の注意点に沿って積み上げていくことです。
個人の収支がプラスであれば純資産が増えるごとく不動産も同じです。
売り時と買い時
理想は底値買いし天井で売ることですが、実践編では市場に100%ローンが
出始めてきたら買い、大型ビルダーが土地を大量処分し始めたら売りを
検討しはじめます。
今後の大胆予測
債務不履行通知の急増と、これまでのバブル的な価格高騰を考慮すると、住宅価格は今後数年間をかけて全米で20~30%の下落、
カリフォルニア州は40~60%の下落もありえると考えます。
商業物件も住宅に引きずられていずれ大幅に下落するでしょう。
講義録担当:井本