昔から感じている事を書く。
なんで、レンズ交換式カメラのマウントマークはマウントの上にあるんだ?って事。内容は単純なのだが、趣旨を伝えるには、少し説明しなければ判りにくい話だ。
レンズ交換式のカメラには、カメラボディとレンズとの接続部分があり、この部位を「マウント」と呼ぶ。昔はネジ込み式(スクリューマウントなんぞと言った)だったが、これでは付け外しに時間が掛るので、爪とバネの併用による「バヨネット」と呼ばれる方式が開発され今日では主流になっている。(この形式が各社違うのがカメラ業界最大の不幸と、未だに業界は気が付いていない)
スクリューマウントでは構造上、レンズの固定の為に最低でも3~4回以上はレンズをネジ込まなければいけない。360度×4=1440度だ。
一方、バヨネットでは「引っ掛ける」構造なので40度程度の捩じりで着け外しできる。その差は劇的に大きい。
装着の為の角度が45度にも満たないので、通常バヨネット方式ではマウントに「マウントマーク」と呼ばれる赤い点が打たれている。どのカメラも丸点なので、こういう所は国際標準なのだろう。
その丸点とレンズの表示(一般的には、レンズの正中線に赤い線が引かれている=被写界深度の起点表示と兼用)を合わせて捻るとレンズが固定される、という仕組みだ。
もう何十年と、この方式が使われている。さて、本題に入ろう。(相変わらず前振り長すぎ)
なんで、レンズ交換式カメラのマウントマークはマウントの上にあるんだ?って事。(再掲)
前述の「丸い点」の様に「マウントマークはマウントに表示する」ってルールが有るのかもしれない。まぁ、自動車のペダルが右からアクセル、ブレーキ、クラッチみたいな事だ。使う機材が変っても操作の共通性を確保するには、こういうルールが要る。
だが、しかし、だ。 結論を書こう。
「なんで、マウントの側面にもマウントマークを付けないんだ」。
マウントマークがマウントに有るのは、(規格かもしれんので)今までどおりでいいが、追加でマウントの側面(多くの場合、左右斜め40度くらいの位置)に線でも点でも良いから、『はーい、レンズのマウントはここから始めてくださいねー。』ってマークを付けないんだ。
このマークが有れば、マウント位置を確認するためにカメラを上に向けなくて済む。
お手持ちにレンズ交換式カメラの取説が有ったら最初の方を見ていただくと例外なく「レンズ交換時には、ミラーボックス内に埃などが入らないように注意して下さい。」と書いてある。ご丁寧な場合には、カメラを下向きにしてレンズ交換しているイラストまで付いてるものも有ったりする。
そらそうだ。レンズを外せばカメラ内部は丸裸、特に私のようにミラーレス機の場合には撮像素子がダイレクトにもろ見え。レンズ外した状態で上向けて、鳥の糞が入ったら、どうすんだ。責任者出てこーい、である。
にも、関わらずマウントマークがマウントにしかないんじゃ、カメラを上に向けないと場所が判らんじゃないか。マウントマークを確認するために、いちいち頭上までカメラを持ち上げろってか。マウントの横に赤線でも切っといてくれれば、マウント部を斜め下に向けてレンズを付けられる。この位の事、出来るでしょうメーカー各位。
と、予てより思っているのだ。もちろん、ベテランのフォトグラファー諸氏にとっては、「使い慣れた自分の機材ならマウントマークなんか見なくても、レンズマウント位は目をつぶっても出来るわい。」というご意見を戴けそうだ。んな、こた判っている。
でも、そこをちゃんとフォローアップする工夫が物作りには必要なんじゃないか、その視点を持つ事と製品への具体化が「工夫」なのでは、と信じている。
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ハリウッド版の「GODZILLA」をIMAX-3Dで見てきた。平日の夜の回で通常料金より500円高いIMAXだからか、館内はガラガラ。ほとんどが中年以降のサラリーマンという「コア」な雰囲気だった。
結論から言えば「金払っても、まぁ良し」という出来。これは結構、褒め言葉だ。
観終わっての最初の印象は「これ、ディレクターズカットの方が絶対面白いんじゃねぇ」という物。上映時間135分と言う眺めの映画なのだが、180分、いや200分位のディレクターズカットが観たくなった。
それほど、ゴジラ(あるいは怪獣)への愛が感じられたからだ。もちろん、観客である私の「思い入れ」というソースもたっぷりかかっている。
判りにくい表現だ。ヲタの世界だからしょうがないが。
ギャレス・エドワーズという監督、39歳だが本作が長編2作目。念の為、BSで放送していた1作目の「モンスターズ:地球外生命体」を観ておいた。その1作目が評価されての大抜擢、という触れ込み。正直1作目が140万円(ホンマかいな)という超低予算映画だっただけに、「金の使い方が下手なんじゃね」という危惧を持っていたが、なかなかどうして巨額の予算をちゃんと肝を押さえて使ってくれていた。この監督、これからも期待できる。(何せ1999年から閉鎖されている日本の廃墟に置かれた車は、全て当時の年式の国産車と言う念の入れようだ)
作品全体を通しての「雰囲気」は、2001年版の金子ゴジラ『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』に近い。勿論、ストーリーなど一切の被りはないが、トーンは似ている。また、今回の相手怪獣「MUTO」がギャオスっぽいからかもしれない。(ゴジラ対ギャオス観たいもんなぁ)
映像の断片断片では9.11、3.11を彷彿とするシーンが有る。シナリオに対する蓋然性は確保されているが、この辺りは新進監督の「映像表現」に対する考え方が出ているように感じた。
反面、金門橋のスクールバスのシーンなどでは、米国の劇場で観客が全員で「Go!」とか、「Wooo」とか「Yes!」とか言いそう(言わせそう)な展開で、この辺は商業監督としてのツボも抑えている。
後は「これってワザと?」と思えるくらいに渡辺謙さんの演技がクサい。なんか、芹沢博士の怪しさをマッドサイエンティストっぽくしたくてやってるみたいで変。これは、カットシーンを全部見ないと「人物造形」が判らないのかもしれない。
そういった部分、細かい表現やセット、小道具類など、そこかしこが「ん~、ディレクターズカットの方が面白いんじゃねぇ」の根拠だ。
BLD買わせるための技だとすれば、いよいよもってギャレス・エドワーズ恐るべし、だ。
これは我が家のアトリウム
今日は私の地元の夏祭り。町内の神輿が練り歩き神明神社に社中がつどう。
ああ、日本の文化ここに在り、と思いたいが一寸待て。神輿の掛け声が変だぞ。
関東の時祭りならば『輪一処』=わっしょいが正しいだろ。
ところが我が町の神輿の掛け声は『わっしょい、そいや、そいや』。おっとと違うでしょ。んー、こう言う話も文化を伝承して行く方々による方言化と見なすべきか。
個人的には地回りの神明神社の祭りは輪一処で有って欲しい。それが『輪を以って尊しとなす』日本なのだから。
こういう事は後から書くと「結果論」とか「後付け」とか言われるので先に書く。よって「大きな間違い」「ド恥」「救いようのない馬鹿」な話となる危険も有る。
何の話かと言えば『Xbox One』の話だ。
先日(6/20)にMSKKによる『Xbox One』国内販売に関するプロモーションが行われた。今回は日本市場でシェアを獲得するために頑張るそうだ。
状況を整理する。
『Xbox One』は昨年11月に欧米で先行発売されており、既に500万台を出荷しているという。SCEの『PS4』が700万台だから、届いてはいないものの「どっこいどっこい」のペースで売れているわけだ。
そして日本では満を持して9/4に発売を開始する。価格は39980円(4万でいいだろ)とPS4を強く意識した価格。売り物の「Kinect」を付けると49980円(5万だろ)だ。
MSKKとしては背水の陣だ。と、いうのも世界的には前モデルの「Xbox360」もそこそこ善戦しているのだが、日本国内では圧倒的に「PS3」に押されて見る影もない。それどころか「Wii」にも負けている。国内マーケットは次世代機『Xbox One』で一気に巻き返しを図りたいところだ。
さて、前置きが何時ものように長いが、言いたい事は、
『おいおい、これが日本で力を入れているって話なのかよー』
ということだ。具体的に述べる。
MSKKによると『Xbox One』は「音声応答」が売りだと言う。コアなゲーマーは、極論すれば「ほっといてもOK」だが、据え置き型ゲーム機を「メディアプレーヤー」のように使うライトユーザーには、電源オン、コントローラでログイン、アプリ起動、操作なんて事が面倒なので「音声で使える」ようにしている、との事だ。一部のメディアでは、「音声応答を英語で済まさず、日本語対応してきた所に力の入れ具合が判る」なんて書いてあったりするが・・・笑止。全く判っていない。
国内家電メーカーでも「音声リモコン」などと言ってエアコンやテレビを声でオンオフできる、と言うのを売りにしている物も有るが、それで「大ヒット」という話を聞いたことが無い。音声応答は思っている以上に面倒なのだ。
今回のプロモでの音声応答の例は「Xbox オン」とか「ゲーム名 移動」とか使えますって話だが「移動」って何だ?「起動」ならまだ判るが「移動」?Moveか?これで「力の入れ具合...」冗談じゃない。
音声応答は、相当の曖昧応答が出来ないと面倒なだけだ。我が家ではPS3とDEIGAを6.1chAVRに繋ぎTorune+USBHDDで運用しているが、女房の「音声コマンド」は『あっち点けて』とか、『こっちの「もやさま」を見る』とかだ。これを私が解析してオペレーションしている。どーだ、凄いだろ。力の入れ方が違う。
更にいけないのは、コアなゲーマー以外を取り込む為の、日本向けキラーコンテンツとして自慢げに「DAMカラオケ」を紹介しているあたりだ。
「DAMカラオケ」の可能性について『最近日本では一人カラオケなどが流行っており、国内最大の配信コンテンツを持つDAMには大きなニーズがある』。
冗談じゃーない。なんで「一人カラオケ」に行くのか判ってるのか?日本の住宅事情、家庭事情では「カラオケボックスに金払ってでも行かないとデカい声で歌えない」から「一人でもカラオケ」に行くのだ。そのカラオケが、どーして家庭用据え置き型ゲーム機の「キラーコンテンツ」になるのか?さーっぱり判らん。(田舎の一軒家の8トラックの代替需要は有るかもしれんが過疎化で人がいないぞっと)
結局は、「外国人の日本マーケティング」なのだ。MSらしいと言えばらしい。
9/4発売後、『Xbox One』は爆発的に売れるかもしれない。そうなるようにMSKKも頑張るだろう。でも、今日、敢えて言い切る。
『はい、今回も残念でした。また、どうぞ。』
先日の中欧旅行で強く感じた事は『成田ダメじゃん』という事である。ヘルシンキの「ヴァンター空港」、プラハの「ヴァーツラフ・ハヴィル空港」ともに、近代的で美しく、且つ合理的な設計の空港だった。
反面、東京の空の玄関口である「成田=新東京国際空港」に帰着して、その設備の老朽化には愕然とした。ここが、我が日本のゲートウェイか。
私的空港論を述べる。
「成田はLCC&カーゴ専用空港とし、各国ナショナル航空会社の便は羽田に集約する」
もちろん、
「成田は世界一空港利用料金の安い国際空港を目指し徹底的に合理化する」
という事が条件になる。一方の羽田は
「世界一利用客の評価が高いおもてなし空港」
を目指すわけだ。赤絨毯敷いて内装全部ロココ調にしてもいいぞ。(和じゃないが)
また、東海地震、南海トラフ地震のリスクを考えれば羽田は臨海空港過ぎて長期閉鎖のリスクがある事と、首都東京の絶対的発着枠拡大の為に
「横田を旅客併用空港に改修し、北米路線は全て横田に入れる」
今でも「パトリオットエクスプレス」が飛んでいるんだから簡単だ。
羽田、成田、横田の「三田(サンタ)体制」で世界の航空事情に応える極東アジアのハブ空港。「成長戦略」というなら、その位は出してほしい。
思った通り「過ぎてしまえばあっという間」の中欧旅行だった。
11日間、ブタペストからプラハまで充実した旅だったと思う。振り返ってみれば、今回訪れた旅路は、この順番で回るのが正解だった。もし、同じ旅程を逆にたどっていたら、同じような感動を味わえたか、は疑問だ。
街のサイズは『プラハ』が最も大きい。最初に『プラハ』を基準としてしまったら、段々と「小ぶりになっていく街」を訪れることになるからだ。勿論、ブダペストは大きな街なのだが、大聖堂のサイズや街並みの深さを考えれば『プラハ』で締めるのが良いと思う。この地域らしく音楽で表現すれば、今回の行程は「クレッシェンド」になっていた。途中の「ブラチスラバ」や「チェスキークルムロフ」もアクセントが効いていて良かった。
絶対的な日程で言えば『ブダペスト』は一日足りなかった。もう、一日この街に留まれれば、欧州一と言われる『オペラ座』や『ドナウ川のナイトクルーズ』などを体験できたし、『聖イシュトバーン大聖堂』の内部も勿論見れた。
また、『クトナーホラ』まで行って「セドレツ地区」を飛ばすのは消化不良の思いを残した。「バラトン湖北線」は、ハンガリー国鉄に乗る貴重な体験ではあったが景色はイマイチ。「ヘィヴィーズの温泉湖」か「タポルッツァの洞窟湖探検」の方が面白そう。
『プラハ』はおよそ1週間居ても、それなりの楽しみ方が出来る街だと思うが、やhり、もう一日有れば「マラーストラナ」をもっと深く楽しめただろうし、トラム22番線での「観光」も出来た。
『ブダペスト』の手掘り地下鉄は別として、基本は「街を楽しめるトラム」での移動がオススメだ。NYの地下鉄に代表される「危険」というイメージは全く無く、普通に庶民と観光客の足として機能している。特に『プラハ』では、「深夜便」と呼ばれる路線に夜中は運行経路が変わる、と言う実に合理的な仕組みを持っており、24時間フルに街を活性化させている。
もちろん、駆け足の観光客としては、とても狭い範囲をグルグル見ているだけなのだ。例えて言えば、「東京、新橋、銀座」か「アキバ゙、アメ横、広小路」である。だが、それもまた「旅」ではあり、街を知る事でもある。
今回訪れた多くの歴史的施設は、どれも美しく、そして多くのリノベーションが進行していた。西欧諸国を含め世界中から多くの観光客が、この地域に押し寄せている。「ピクニック事件」から25年が経過し、既に主要な建造物の修復は終わっている。ライトアップも美しい。「観光地」として道標の整備やホテル飲食店商店の国際化も進み、小さな個人商店でもハンディCATでカード決済ができる。恐らく、今後10年で更に環境整備は進むのだろう。今回、「チェコに行く」というと珍しがられたが、早々に日本人観光客にとって特別な地域ではなくなるエリアだと思う。
反面、事前に調べたネット情報から「料金」は大体2割程度高くなっていて、インフレ率は相当なものと推測された。次に訪れるときには「ウ ズラテーホ ティグラ」のビールは一杯幾らだろうか?
そう、『プラハ』は「また訪れたい街」だ。私のとって「オーランド」「イスタンブール」に続き、またひとつ「再訪」を期す街が加わった。その機会があるなら、次回は是非X'masシーズンに雪の『プラハ』を見たいと願う。
そう思い返す事が出来るだけでも、生涯の思い出に残る良い旅だった。
『ボヘミア』のレストランで夕食後、夜景を撮りに出かけた。同じ場所を何度も歩いているのだが、名残惜しいからだ。明日は、日本への帰途に付く。今一度、この街の空気を思いっきり吸い込もう。
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