初めての診察のときに、必ず、
今までの流産した経過をお聞きしています。
その中で、
「流産したときの超音波検査の写真があれば、
お見せ下さい。」
と、お尋ねします。
その写真上には多くの情報があるからです。
多くの人は、きちっとアルバムに整理された写真集を
持ってこられます。
まるで、出産後の人格を持った一人の人間の死として、
受け入れているかのように感じます。
いつか、ある人が、
「写真は毎回いただいていましたが、今はありません。」
と、お話されました。
その人は、
流産した赤ちゃんが形として残してくれた
唯一の形見としての写真を、
供養として、
土に返されたそうです。
確かに、妊娠中期以降の死産児ならば、
火葬した遺骨を水子供養等で供養できますが、
初期の流産児の場合、
形として残るものは写真だけとなります。
その写真に思いをこめて、
供養されることも、
何かいいような感じがします。
ただ、できれば、
流産した最後の写真だけは保管して、
こちらにお見せいただけたならば、
医学的に多くの情報がわかるのですが。
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