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60. 不育の人を看護する

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60. 不育の人を看護する
不育症の原因を検査して見つけ、
その原因に対して治療することが私たちの仕事です。
でも、
理想的な治療をしたとしても、
一回の妊娠につき、
約20%弱の赤ちゃんは流産という運命を背負った、
数週間だけのわずかな命だけをもらった
赤ちゃんなのです。

ですから、私と私のスタッフは、
病気を治すというより、
赤ちゃんのもらった寿命をまっとうしてもらえるように、
お手伝いさせていただいていると考えています。


「不育の人を看護する」 ことが最終的な目標なのです。


検査について不安があり、
治療についても、不安があり、
妊娠中には、恐れの感情と同居して、
日々を過ごされたことと思います。

そのときの支えになれるのは、
基本的には、夫であり、家族であり、不意仲間であり、
そして、主治医であると思います。


しかし最近では、

不育専門の助産師、看護師

が育ってきています。


最新の着床障害、不育症に関する専門知識を身につけ、
助産師、看護師として、ご本人と医師の間に入り、
各論的、個別的な相談、カウンセリングを、
看護という視点から
受け持っているのです。
それが、いわゆる
「支持的精神療法」 となっていると思っています。


その能力を最大限に発揮する場面のひとつとして、

不幸にも再度流産されたとき、
その原因分析よりなにより、
ご本人の心の隅に寄り添ってあげ、
流産手術前後の細心の心配りをし、
つらい現実を何とか乗り切っていただけるよう、
たとえ結果が悪くても、
少しでも納得していただけるよう、
夫と同様に、ときには夫以上に、
頼りになる存在になることができるのです。

この状況においては、医師は脇役でしかありません。


「不育を治す」
と同時に、また、ときにはそれ以上に

「不育の人を看護する」
ということが、非常に大切であると思います。


当院で流産手術をされた人ならば、
その違いを感じられたことと思います。
特にスタッフの助産師さんの看護には、
「看護の真髄」
を感じられたのではないでしょうか。

ただ、助産師ゆえに大きな壁を感じているようです。
できれば、
このブログをみられた人からの
助産師さんへの励ましのお言葉がいただけたならば、
どんなにか心強いことでしょう。

医師は治療、看護の一端を担っているにしかありませんから。
#ブログ

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yo_oh
yo_ohさんからコメント
投稿日 2009-10-23 17:33

青木先生こんにちは。

独立されても多くの不育症の方々に情報を発信して見える様子が多くのメールアクセス数から伺われます。
当院も無事出産がかないわが子を手にした母親の方々から助産師の温かい配慮に対して多くのお礼のお便りがあります。
「産婦人科は助産師なしではなりたたない。」と聞いています。
助産師の方々は、悩みと不安がいっぱいの「不育の人」を看護することの重責を背負って大変でしょうが、一人でも多くの不育の方の希望がかないますようにがんばってください。

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Dr.Aokiさんからコメント
投稿日 2009-10-23 20:18

助産師の仕事


メールありがとうございます。
助産師の仕事として、出産前後の看護、分娩介助、母乳管理等ありますが、小さな赤ちゃんを身ごもったばかりの妊娠初期の妊婦さんを、助産師として看護することも大きな役割のひとつと思います。

ましてや、その小さな赤ちゃんを何回も繰り返して亡くしている不育症の人の心の看護には、助産師としての視点が非常に大切であると思っています。

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夏みかんさんからコメント
投稿日 2009-10-25 01:19

助産師さんや看護師さんの力の大きさ、本当に感じています。


特に他の医療機関にかかったときに、その違いを本当に感じます。

青木ドクターだけでなく、助産師さん、看護師さん、受付のかたも、本当に不育の私たちを支えてくれているんだ、と感じます。
もっと、もっと、たくさんの医療従事者が不妊症と同様に不育症の知識を得て、本当の看護になる日を期待したいです。
(不妊症に対する看護もまだ十分だとは思えませんが)
そうすることで、流産で傷ついた人の心が少しでも安らかになると思います。
私自身、初回の流産で、看護師のひと言ですごく傷ついた経験があるので…。
そして、自分も医療従事者の一人として、当事者の一人として、支援していければと、今回の記事を読んで、改めて思いました。

本当に、いつも助けてもらっていてうれしいです。
これからも支えになってください!

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poohさんからコメント
投稿日 2009-10-25 09:46

青木先生こんにちは。


以前、私がまだ地元の一応「不育症専門」の婦人科で診てもらっていたときに、
今回の妊娠も流産ですといわれた時のことです。

うちではその後の処置が出来ないので、こちらの産婦人科に行ってくださいといわれ、ただ、受付でその病院の場所を教えられました。

何だか、自分ひとり、世の中から放り出されてしまったような気持ちになりました。

そして、行った先の病院は妊婦さんでいっぱいの産婦人科でした。

悲しいとか、悔しいとかそう言った言葉でうまく言い表すことが出来ない気持ちでした。


今は、青木先生の病院で診てもらっていますが、もしも次の妊娠も悲しいことになったとしても、次は名古屋まで行って先生の病院で最後まで診てもらおうと思いました。
あの悲しい時に寄り添ってくれる助産婦さんがいると思うだけで、次の妊娠に向かう勇気が出ます。

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ひまわりさんからコメント
投稿日 2009-10-25 10:05

私は2度の流産と手術を経験しています。

流産した時・手術の時、医師や助産師さん・看護師さんが寄り添ってくれるとどれだけ心強い事か・・・と思っています。残念ながら私は、病院で寂しい思いばかりでしたから。
喜びも悲しみも入り混じる大変な仕事を志し、働いている方々です。心はとっても温かくて優しい方々。でも、きっとどういう言葉をかけていいのか分からないのだと思います。傷つけないようにと思えば思うほど言葉が見つからなくなるのだと・・・。それで、素気ない雰囲気になってしまうのかと。。。
でも、そんな時、言葉なんかなくても“ただ手を握って貰えるだけ”で安心するんです。手術の前に、そうしてくれた看護師さんが1人だけいました。本当に嬉しかった。
本当に気苦労の絶えない大変なお仕事だと思います。それでも、助産師さんや看護師さんの心からの寄り添いは患者にとって何よりの薬になると思います。とっても頼りにしているんです。
助産師・看護師だから・・・ではなく、助産師さん・看護師さんの立場でしか出来ない事なのかもしれませんね!!
青木クリニックに通い治療が出来る患者さんたちをいつも羨ましく思います。

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カスミソウさんからコメント
投稿日 2009-10-25 22:25

青木先生、こんばんは。初めて投稿させて頂きます。2004年からお世話になっている者です。

ブログを拝読し、過去の記憶が蘇ってきました。
私がソウハ術を受けることが決まった時、大部屋で回診の時に告げられ、プライバシーも心のケアも何もありませんでした。
心身共に傷つき、心の立て直しにとても時間がかかりました。
もしそんな時に、心に寄り添って下さる、助産師さん看護師さんの存在があったなら、どれほど救われていただろうと思います。
青木クリニックに通院していて、不育症患者の気持ちを一番に考えて下さる病院だと実感しています。
そして、妊娠初期から分娩・産後まで、トータルで熟知された助産師さんの存在は、患者としては有難く心強いものです。
助産師ゆえに色々お考えになることもあるのでしょうが、、、不育症患者の為に自信を持って、これからも頑張って頂きたいと思っています!!!

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Tocoさんからコメント
投稿日 2009-10-26 18:41

青木先生、こんばんは。9月末にクリニックを卒業させて頂いた者です。


二度の流産を経験し、青木先生のクリニックにお世話になって、幸運にも赤ちゃんがお腹に来てくれたとき、また流産したら・・と不安な気持ちでいっぱいでした。

そんな私を助けてくれたのは、青木先生はもちろん、クリニックの助産師さん・看護師さんでした。

いつも笑顔で迎えてくださって、面談ではいろんな質問に快く答えてくださり、どれだけ心強かったことか。
とても感謝しています。

助産師さん・看護師さんは青木産婦人科クリニックの太陽です!
これからもたくさんの人が元気をもらえることと思います。

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けいこさんからコメント
投稿日 2009-10-28 23:58

最初の流産は、個人の豪華な病院でした。

とても悲しい対応を受けました。
他の不妊治療病院では、麻酔薬で悪夢をみて、全身汗びっしょりで、目覚めました。
今思い出しても、震えてしまいます。

残念な事に、青木先生のところでも、流産の手術を受けました。
先生、看護師さん、助産師さんに助けていただきました。
何回経験しても怖い事なんです。
皆さんに理解してくれました。どんなに心強かった事か。
心より感謝しております。

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jasmineさんからコメント
投稿日 2009-10-29 20:22

はじめまして。

私は貴院には通っておりませんが、一度お電話をした時に不育症について、今の疑問、不安をお話させていただいた時に、初めての電話の患者にココまで丁寧にお話していただけた事に驚きました。

私の今行っている病院では、ありえない事です。
予約が希望よりも、かなり先にした予約できないという事で結局タイミングは合わず、今は通うのを諦めましたが、一度診察を受けてみたいという気持ちになりました。 
ちょっとした事で、心が救われる。
心が救われるということが私たち不育症患者にとって、どれだけ大きな事でしょうか。
婦人科だけではなく、全ての病院に是非、配信してほしいと思いました。

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Dr.Aokiさんからコメント
投稿日 2009-10-31 18:30

大きな反響にびっくりしてります。


医師の私にはできない、助産師、看護師による看護のたいせつさを
改めて実感しています。

病気を治すとは次元が違う、
傷ついた心を理解しようとする、いつも患者さんの心に寄り添っている、
そんな当院の助産師といっしょに働いていることを、
私は、非常に大きな誇りに思っています。

たくさんのコメント、本当にありがとうございました。

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みーさんからコメント
投稿日 2009-11-09 22:09

今回先生のクリニックで流産手術を受けさせていただきました。流産という結果は本当に残念で悲しくまた悔しい結果でしたが、皆さんに本当にお心遣いいただき大切に扱っていただけた事で、今私は赤ちゃんの死を心の底から悲しみ涙を流すことができるようになりました。


過去の4回の流産では、まるで私自身が罪を犯したような気持ちになってしまい赤ちゃんの死を素直に十分悲しむという事ができず、自分が欠陥人間でもうこの世にいる必要など無いなのだ、と感じかなりいじけてしまいました。

でもこのたびは、私自身が本当に大事にされたんだ、と感じさせていただき、赤ちゃんの命と同じように私も大切な命ある人間なのだ、と実感しました。

今後の人生つらいこともうれしいこともきっといろいろあると思いますが、今回の経験は良い意味で私の中の何かを変えてくれたと思います

。赤ちゃんが死んでしまったことを素直に悲しむことができるようにしてくださったことに感謝します。

そして、私自身、不育だけに縛られること無く幸せを見つけていけたらなあ、と言う気持ちを持つことができました。

不育は嫌だけどこんなすばらしい皆様に出会うことができた事は幸いです。

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