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26. 無量の死

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26. 無量の死
先日、母が永眠しました。

子宮という宇宙のなかの小さな赤ちゃんの死と
日々向かい合っているせいか、
どうしようもない、受け入れるしかない死として、
母とお別れしてきました。

その通夜のとき、お寺様が
「 無 量 の 死 」、
明日さえわからない死、運命にまかせるしかない死、
についてお話されました。
人間は何か大きな力により生かされているという教えです。
ですから、与えられた運命を精一杯生き抜くべきだと。


私が不育症のご夫婦に、最初にお話していることと
核心部分では同じでした。

不育症の治療においては、
赤ちゃんの運命を変えることはできないということです。
一回の妊娠について、ご夫婦の染色体異常がなくても、
約20%弱は、偶然の胎児の染色体異常により、
換言すれば、その赤ちゃんの運命により、
約1〜2ヶ月間の命の光を消してしまうのです。

その運命を最初から覚悟して、
それ以外の原因を治療することにより、
約80%強の成功率が得られるのです。


頭の中では、十分わかっているのですが、
心の深いところで、ぽっかり小さな穴があいているみたいです。

大切な命を失った悲しみ、残された者の無気力感、
辛い日々ですが、
「 無 量 の 死 」
を受け入れて、その分まで、
生き抜いていくしかないと思っています。

自分の人生が終わる
その時まで。
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岩本 友香さんからコメント
投稿日 2009-04-10 20:39

本日、受診させていただきました、岩本 友香です。

今日、先生に話していただいたこと、染色体異常は、その赤ちゃんの運命だったということ。心では感じていても、なんとなく腑に落ちなかった部分でした。
 でも、今日、先生と話せて、安心したのか、赤ちゃんの運命を受け入れられたように思います。

次の妊娠をしても、100%ではないのが、残念ですが80%を信じて、先生を信じて行きたいと思います。

主人も、不育症の説明を医師から聞いたのは初めてだったので、わからない部分が納得できたようです。

ありがとうございました。
今後も、よろしくお願いします。

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プーさんさんからコメント
投稿日 2009-04-11 16:41

先生。元気出して下さい。

私の母親はまだ57歳ですが、末期の癌です。
私も近々先生と同じ心境になる事と思います。私もその時がきたら、全てを受け入れて生きていくしかないと思っています。
これが人生ですね・・・。
全ての事は勉強だと。

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ぶーぶぶさんからコメント
投稿日 2009-04-12 16:04

先日受診させていただいた者です。


先生も辛い中で日々の診療を行ってくださっていたのですね。

私は結局流産という結果となり、病院では取り乱していたので気づきませんでしたが、旦那によると、先生がすごく辛そうだったそうで、先生をこまらせた自分が最低だと思います。

術後診察に来ていいと言ってくださったので、ぜひお言葉に甘えたいと思います。次は笑顔でお会いできるようにしたいと思います。

どうしても何で?しか頭に浮かんできませんが、運命だと受け入れられるように心の整理をしていきたいです。

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じょまさんからコメント
投稿日 2009-04-20 00:17

先生、大変でしたね。

お心落としのことと思います。
いつも先生には力づけていただいているのに、何と言って良いのか言葉が見つかりません。
心から、お母様のご冥福をお祈りいたします。
青木先生のようなすばらしい子供を授かられた事をお母様も誇りだったことと思います。
気候は良くなってきましたが、朝晩と日中の温度差もあり、日々の激務…くれぐれもご自愛下さい。

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