不育症の医学的定義をご存知ですか?
関連する医学用語のなかで、はっきりしている定義は、
日本産科婦人科学会の統一見解として、1981年に発表された、
「連続3回以上の自然流産を繰り返した場合を習慣流産という。」
というものだけです。
医学界の付随した定義として、
「連続2回の自然流産を繰り返した場合は、反復流産という。」
とされています。
「不育症」という医学用語は、
私の知るかぎりでは、
1990年ごろより、徐々に使われてきていると思います。
「不妊症」と対比して考えたとき、
一般の人から見ても、
「不育症」として大きくまとめたほうが
わかりやすい
と考えるようになってきたからだと思います。
実際に、私も1983年より、
流産、習慣流産、反復流産についての論文を書いてきていますが、
「不育症」という医学用語についての論文は、
1990年が最初です。
その最初の論文では、
「不育症とは、流産あるいは死産をくり返すために、
生児を得られぬ病態のことであるが、
妊娠24週未満の分娩にかぎられる反復流産あるいは
習慣流産の病態と多くの部分で重複している。」
と記載されています。
1993年の論文では、
「不育症とは一般的に、妊娠は成立するが流産・死産を
くり返すことにより、生児の得られない病態を意味し、
反復流産・習慣流産と同義語として使用されている。」
と記載されています。
わかりやすく解説すると、
「不育症とは、反復流産と習慣流産を含んでいて、
それ以外に、
妊娠24週以降の(反復する)死産も含んでいる。」
と定義されると考えられます。
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