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8.ある不育症患者さんの手記(1−1)

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8.ある不育症患者さんの手記(...
約30年間、
本当に多くの不育症患者さんを診させていただきました。
最初の頃は、患者さんのこころの状態には無関心で、
ひたすら、身体的、客観的な検査データのみを分析していました。
しかし、それはほんの半分であり、

「こころの苦痛」

が、
原因 と 治療 の 根本 に横たわっていることを、
多くの患者さんから、教えていただきました。


今では、不育症を治すというより、

「 こころ の 苦痛 からの 開放 」

を、少しでも手助けできればと、それが最終目標となっています。


私から見て、多くの印象深い患者さんの中から、
まずは、ひとりの患者さんの手記を、
編集して、ご紹介させていただきます。


この患者さんは、過去に、
妊娠初期に2回連続して流産されていました。
そこで、私の不育症外来を受診され、
不育症として、
まずは主な身体的検査をして、治療方針を立てて、
3回目の妊娠をされましたが、
治療の甲斐もなく流産されました。
4回目も、
5回目も、くりかえして流産されてしまいました。
6回目に、
やっと成功して、元気なあかちゃんを出産できたのです。
その間の、
こころの動きや葛藤が正直に記録されています。


タイトルは、
〜私たち夫婦には生まれてこられなかった
5人のあかちゃんがお空にいる〜
です。

(内容は次回より、ご紹介します。)
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