726. #妊娠5~6週の母児接点
5月
24日
母体の「らせん動脈」から供給されています。
胎芽側の胎盤になる細胞(絨毛細胞)は、
母体子宮内膜内だけでなく、
らせん動脈にも数多く侵入しています。
らせん動脈内の絨毛細胞の主な役目は、
以前、
プラグ(栓)形成による動脈の流れを
緩やかにして「圧迫死」を防ぐことと
考えられていましたが、
最近では、
「血管壁の再構築」のためであることが
わかってきました。
母体の血管壁内の神経線維と筋肉細胞が
絨毛細胞(胎芽側の細胞)に入れ替わって、
血管壁の「再構築」が起こっているのです。
血管壁の「再構築」は妊娠16週ごろまでに
完了しているようです。
再構築が完了したら、
血管腔は約10倍太くなり、
母体の神経支配を受けないで済むのです。
逆に、
「再構築」が完了するまでは、
母体の交感神経が緊張すると、
血管壁の筋肉細胞が収縮して、
らせん動脈が
過剰に細くなってしまいます。
その結果、
虚血による胎芽死が起こる
可能性が高くなってしまうのです。