2005年、エルマンらにより、
「寝込んでしまう安静療法(bed rest therapy)は
流産予防に効果がなかった」
という研究結果が報告されています。
私も30年以上、不育症の治療に専念していますが、
同じ意見です。
私が在籍していた
約20年間の名古屋市立大学病院と
約10年間の名古屋市立城西病院のときは、
入院しての安静療法でしたが、
「 精 神 的 な 安 静 」
を得ることを目的としていました。
ですから、
ベッドに寝込んでしまう安静療法ではなく、
行動はほとんど自由であり、
最低でも週2回の超音波検査と診察、
さらに
受け持ち看護師による頻繁なカウンセリング
が行われました。
現在の青木産婦人科クリニックでは、
入院治療はなく、
外来治療として、
私と専門助産師、専門看護師による
24時間体制の電話、メール支援、
支持的精神療法が行われています。
妊娠初期に
流産への不安、緊張、恐怖心から、
一生懸命、
自宅で寝込んでいませんでしたか。
無理してでも寝込んでいると、
悲観的なことばかり考えるようになり、
ストレスがさらにたまってしまいます。
そうすると、
血行が悪くなり、
子宮内の毛細血管が収縮してしまいます。
私は、たとえ出血があっても、
多くの場合、
寝込まずに、生理中のように
いつものような生活を送ったほうが良い
と考えています。
出血が原因の流産はほとんどありませんから。
寝込むような過度な安静ではなく、
「 心 の 安 静 が 大 切 で あ る 」
と、確信しています。
もちろん、妊娠すると、
ホルモン分泌の増加により、
だるい、眠い、むかむかするという症状がでてきます。
そのような症状の中で、
無理しないで、
自然体で過ごすことが一番です。
お仕事も、よほどのことがない限り、
いつものように続けていたほうが良い
と考えています。
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