卒 寿
9月
22日
戸を叩く雨に目が覚める
あなたはまだ私をお迎えに来ないのね
雨で散歩すらできずひとと話をしていない
そこまで生活を脅かすほどの病気もなく
何をそんなに憂うことがあるのでしょうか
厳しいかった時代の私に叱られても
どうしようもない心はここにあるのだから
一点を見つめ考え込み時間に奪われ
やまない雨はないというがいつまで続くこの人生
この歳になって初めて知る仏様からの課題
与えられた道を歩き抜けなければ
私という人間は終わらないのかもしれない
南無阿弥陀仏
写経する手が再び動き始められたのなら
奪われた時間が無になり救われる
ああ、もし明日晴れたのなら
誰かにごきげんようと話しかけよう
それが今の私には足りないものなのだから