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  • 07/08/2007

07/08/2007

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08/02/2022









 『シーソー』 --------------------- 07/08/2007 -----------------------


小学校の校庭にあった遊具で、断トツのいちばん人気はなんといっても「シーソー」だった。
「シーソー」と聞いて、わたしと同じものを思い浮かべる人がどれくらいいるだろう。
いわゆる「ギッタンバッコン」とは乗りかたがまるで違う。ギッタンバッコンは低学年用。 
遊具とはいえかなりスリリングな本物?のシーソーに乗れるようになったのは・・・いつだったか?
はっきりとは覚えていないが、3年生になってからだったと思う。
シーソーは3年の教室の目の前にあった。確か3台、計6人が乗れる。
休み時間の度に、わたしたちは競うようにシーソーに向かって駆けて行ったものだ。


正直に言ってしまうと、わたし、ほんとのホントは、このシーソーが苦手だった。
苦手だったのだけれど・・・大好きだった。
怖いこわい、、、とビビりながら宙に舞い上がり、あぁ!と思った次の瞬間には降りていく。安堵感と新たな恐怖のくり返し。
けらけらと笑っていた自分の姿が、今となっては尚のこと可笑しい。
両腕・指の力を抜くことはあっても意識を緩めることはけっしてなく。
大袈裟な言い方だけれども、全身全霊で遊んでいた。落ちると死ぬ!と思いながら乗っていたから。
休み時間が終わる頃にはもうぐったりとバカバカしいくらいに疲れ、満足感に充たされた。
シーソーで遊ぶ・楽しめる。これは自分にとって、なんとも誇らしいことだった。
勇敢さの証明とも言える。たとえ無意識であったとしても。


よーく考えてみると、あれは本当に危険な遊具だったよなぁ・・・と思う。
あんなものが「小学校」に設置されていただなんて、今の人たちに見せると信じ難いだろうなぁ。
でも、わたしの記憶では、シーソーから落ちた者はいても、骨折などの大怪我に至る者はいなかったような。
いや・・・あったのかな???骨折しても大問題に至らなかっただけなのかもしれない。(それもある意味信じ難いことかも)


ところで、そんな危険極まりない魅力的なシーソーに軽やかにいとも簡単に乗ってしまうTさんは、密かにわたしの憧れだった。
彼女にはわたしが持っていたような恐怖感はなかったんじゃないかな~。
順番を待っている間も余裕のよっちゃんだったし(わたしは順番待ちでも緊張と安堵感とをめくるめく行き来していた)、いつも大胆な乗りかたをしていたし。


シーソーは梯子が半分から天秤にかけられたような形になっている。
地面に着いている側にいる人がまず両手をかけ、向こう側が下りてくるように手前側を少し上へ上げる。
ふたりとも両手をかけたところで準備OK。どっちかが上へ、どっちかが下へ、となる。
さて、基本的には両端にぶら下がって遊ぶのだが、勇気が出てくると上半身を引き上げ、最初の横棒にお腹を乗せるようになる。
お腹を乗せると、その分もっと高く上がれる。地上に降りた側は、両足で地面を強く蹴る。更に高く上がっていく。
こどもの世界では当然のように行われていたこと。皆がそれぞれ、支援者であり挑戦者であるのだ。
と・・・ここまではあの頃のわたしも(一応)、出来た。
ぎゅーんっ!と上がってって、ドキッ!ドキッ!
ひゅるるる~、と下がってきて、ひゃぁ~。ふぅ~。。。。
このくり返しが、おしっこチビりそうなくらい(チビってたかもね)怖く、そして面白かった。

Tさんはとにかく凄かった。彼女は男子にも全然引けを取らない。
お腹を乗せるだけじゃなく、片足を引っ掛けたり両足を乗せて座ったり、後ろ向きになって乗ったり。もう曲芸さながらだ。
そのときの彼女の顔は、真剣で楽しそうで、なんとも心奪われる表情だった。
わたしはこども心に彼女のことを尊敬していた。わたし以外の子もそうだったと思う。
そういえば彼女の手のひらは大きく指の節々がゴツゴツしていて、いつも指をポキポキと鳴らしていた。チェーリングも誰にも負けない強さを誇っていたっけ。
あぁそういうこともすべて含めて彼女に憧れていたんだろうな、と、今になってあらためて思う。


この前、久しぶりにぶらんこに乗った。
最初はゆっくり。少しずつ大きく。
両の足で地面を蹴り、身体を反るようにして両の足を挙げ、高くたかく揺らしてみた。
空に近付こうとして、公園の樹の梢が遠のいたとき、やっぱりちょっと・・・怖かった。
そして、怖い、と思った途端に、地上へと戻っていった。
くり返しくり返し。
なんだか可笑しくなって、あはははあははは大きく笑った。


笑いながら、ふと。あの頃に乗ったシーソーの感触を思い出した。揺らす気分。揺られる気持ち。

Tさんとはもう20年近く会っていない。
もしもいつか再会することがあったら、わたしが密かに彼女に憧れていたことを告白したいな、と思う。
もしかしたら彼女は知っているかもしれないけれどー。





・・・・


昨日、ベッドを購入した。
そろそろマットレスを新調したいと話しながら、なかなか決められなかったのはベッドサイズをクイーンからキングサイズにするかどうかで悩んでいたためだ。
が、とうとう、キングサイズに変えることにし、新たにベッドフレームも購入したので、ちょとした出費であった。
散財した後の自分たちを、買い換えどきだったのだと納得させる(慰める?)べく、現在使っているマットレスはいつ買ったものだったか2人で記憶を辿る。
夫は2007年だったと思うと言うが、わたしは全然、思い出せない。そんなに長くは使っていないでしょう、もう少し後だったように思う。

そんなわけで、古い日記を見ていたら本来の目的を忘れ読み耽ってしまった。
せっかくなので、こちらにひとつ持ってきました。😁
(2007年じゃぁなさそう)



*追記
昨夜、Ninja Warriorを見ていたのだけれど、シーソーに似たようなやつがあった。と、今になって気付いた。だからこの日記に繋がったのかも。











#エンピツ #日記

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