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コップ事件

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12/30/2021










結構、積もった。
今、除雪車が来て我が家の前の通りを綺麗に除雪してくれている。
そういえば今日は9時に歯科の予約が入っていた、、、、
Drivewayの除雪をしないと車出せないかな、、、、、がっくし。


今日は弟の誕生日。
戸籍上は1月6日になっているが、本来生まれたのは12月30日で、それはつまり役場への届け出が遅れたかららしい。
というエピソードを毎年思い出すのだけど、曰く付きの誕生日が特別スペシャルな感じがして羨ましいような気がする自分って、何?


弟の誕生日なので、例のコップ事件について書こうと思う。


コップ事件。

これは、わたしが中1、彼は小5の時の話です。


どうしてそのようなシチュエーションになったのか?理由はよく思い出せないのだが、さして理由なんかなかったのかもしれない。
とにかく、目の前にコップがあって、わたしはそのコップを口に引っ付けて(つまりコップを吸引している)弟に見せてやった。
弟は、そんなことくらい自分も出来るわ、という感じで、それを真似てみせた。
ならばどっちが長くコップを付けていられるか、という話になった。

のだと思う。

そういうわけで、わたしと弟は、せーの、で同時にコップを吸引し、お互いを気にしながらコップ付きの顔で見合う。
にらめっこのコップ付き、みたいな感じか。

弟がどれくらい続けたのか、まるで覚えていない。
彼のほうが先にコップを落として(割れることはなかったので、外して、と言ったほうが正しい)笑い始めた。
そんな彼を見ながら、どうだ、わたしのほうがすごいだろー!と、得意げな自分。
コップを外すことなく、いつまでもいつまでもいつまでも吸引し続けた。
一体どれくらい続けたのだろう?時間としてどれくらいだったのか、まったく覚えていない。
が、そんなわたしを見て、「馬鹿なことはやめなさい」と、通りすがった母に諌められたことはよく覚えている。
それでもすぐにはやめなかった(←本当に、馬鹿だと思う、、、)
最初は笑っていた弟も、すごいよ!という顔つきになったのか、或いは興味を失ってしまったのか?その辺りも覚えていない。

で、本当ならもっと続けられたのだと思うが、勝利は確実だから、と、コップを外したのだった。


らば。

らば。
らば。
らば。

わたしの顔を見た弟がぷっと吹き出した。そして、わたしを指さして大笑いしている。
ひぃひぃひぃひぃ言いながら、笑っている。

何がおかしい!

馬鹿なわたしは、勝負に負けた弟がわたしを笑い者にするなんて間違っているだろう、としか思わなかった。本当に、馬鹿だ。
確か、あの時、母が何か言ったのだ。「だから馬鹿なことはやめなさいと言ったのに」みたいなことを。
弟から、顔を見ろ、と言われたわたし。


絶句。


後ろで大笑いする弟と、泣き顔のわたし。
母は、馬鹿なことをするから、と、言っていた。


姉たちにも笑われた。
そら、笑われるだろう。
わたしの口の周りは、まるぅく、紫色の円で囲まれていた。
変なおじさん(大昔にビートたけしがやってたやつ)、みたいな顔。



これ、消えるよね、、、
後悔の嵐。

でも、その跡はなかなか消えなかった。


学校にはマスクをして行った。
給食当番が付けるような、ガーゼの、白い、マスク。😷(アベノマスク?とかいうやつ?)


学校では皆に不思議がられた。
「やぁなんでマスクしてるわけぇ〜」
なんだなんだ、と、クラスメイト達から言われたが、特に何も答えなかった。答える必要など、なかろう。
というか、大人しくしてればみんなほっといてくれる、と思った。
そして、1日これで凌げば・・・と思ったのだった。
教師は特に何も言わなかった。ホッとした。

が、1日では消えなかった。涙。
結局何日間、マスク登校したか覚えていないのだけれど、3日か4日だったと思う。


仲の良い友人らには、あの年頃特有の「秘密の共有」ということで、マスクを外して見せた。
もちろん、笑われた。
友人たちは腹を抱え、涙を流しながら、笑った。
わたしはマスクを元に戻し、泣いた。
だから見せたくなかったのに。

あの頃、わたしには好きな人がいて(初恋)、万が一、彼にこの顔を見られたら、、、と、想像しただけで怖ろしかった。
友人たちは、「大丈夫!わたしたちが絶対に見られないように協力するから!」とか言っていた。
ありがたかった。心強かった。(←やっぱり馬鹿でしょう。)


変なおじさん顔のわたしは、学校では大人しくマスクをして、家ではマスクなしで過ごした。
変なおじさんの髭は、黒紫から紫、赤紫になって、うっすらと黄色くなっていった。
何度も鏡を見て、何度も姉たちに「どう?まだわかる?もうわからない?」と訊いた。

そうして、もう2度と元には戻らないかも、、、と思っていたのが、やっと、ついに、あの跡は、消え去ったのでした。涙。



という話を、いつだか職場の同僚にしたのだ。
彼らは、実際にあの丸い紫の跡を見たわけでもないのに、ひぃひぃひぃひぃ、それこそお腹を抱え、涙を流しながら、テーブルを叩きながら、笑った。
そして、一様に訊かれた。
mはなんでそんなことをしようと思ったの???

それがわかれば、馬鹿ではない、ということなんだろうね。




あれから何十年も経つ。
なのに自分は、あれからあまり変わっていないような気がする。
というか、同僚からもそう言われた。








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