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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2007年度 10月 「今のメンバーで10倍の成果を上げる チームワークづくりのノウハウ」

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講師 - 佐々木 浩一 氏

『佐々木 浩一(ささき こういち)氏 のプロフィール』

Core Elements LLC, Vice President、組織開発トレーナー、スピリチャルカウンセラー。 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修士課程修了。人の顕在的・潜在的な思考と感情を理解する独自の能力を使い、最高度の自分を引き出すコーチングと、それをチームにまとめるプロセス管理を得意とする。その他、豊かさの実現をサポートする「ワクワク自分みがき工房」、「ぴかぴかママ道場」を主宰、人の生命と成長に関する研究活動と自身の経験から、人生を豊かにするための実践的ノウハウを提供するための教育プログラムを開発・提供している。

講義内容

今のメンバーで10倍の成果を上げるチームワークづくりのノウハウ
(1+1=∞のチームワークを実現するチームビルディング)

本題に入る前に・・・
私がなぜこういうことを始めたか。
水泳を選手として小1から12年間やって、周りからは才能があると言われ県のトップレベルには行くがそこで伸び悩む。それで高校時代に挫折を味わった。水泳では水の抵抗を感じ取れる敏感な人が早く泳げる。私は筋力はあるのに負けてしまう。 大学でボクシングをはじめて華々しくデビューしそこでも天才だと言われながら県代表止まり。そこで持っている力をどうすれば100%生かせるのか考えるようになった。人間が成長するとはどういうことなのか、自分に足りないものは何か、勉強するようになった。それが今日の組織の話に繋がっている。

経営者の意思決定が組織全体に与える影響はかなり大きい。 あなたは、理解されているだろうか? 支持、信頼、尊敬、尊重、賛同されているか? 組織の可能性とは、社員の意識、動機付け、オープンマインド、部下の特性を見極めるなど、すべて「内側」にあるものが影響している。

考え方の原点、原理原則
宇宙の仕組みに逆らっていないこと!

① すべては再合成のサイクルの中にある (人間の細胞は一定期間で新しく入れ替わり物質的には別のものになる。組織も同じ。)

② すべては変化・成長のプロセスである (現状維持は死である。)

③ 自分の世界観が現実を創っている (みんな色眼鏡をかけている。)

④ 原因と結果の法則に従う

世界中のあらゆる不調和(戦争や環境破壊など)はすべてこの宇宙の仕組みに逆らっているために起こっている。

組織、チームとは?
組織には2つの課題(車輪の両輪)がある。
     内部統制・・・マネジメント
     外部適応・・・マーケティング

また、組織には社長のジレンマ、社員のジレンマ、コストのジレンマなど両立しづらい課題があるが解決のポイントは「より高い視点から見る」こと。キーワードは「意識を高める」。

チームの定義・チームとは何かを岩の例を使って考えて見る。
岩の例・・・AさんBさんCさんがそれぞれ個別の理由があり隣町までの一本道を車で走っていると大きな岩があり通行できない。そこで3者が力をあわせて岩を動かし通行できるようにした。ここで3者が行ったことは「活動・力の提供」「相互作用」「意識的調整」である。この時3者はチームとして協力していたということになる。

組織の定義は「岩が動き出してから、退けられるまでに存在する合力(意識的調整された3人の力の体系)」である。

次にチームワークとは何かを考えてみる。
組織が成立する条件はあるのだろうか。
? 互いに意見を伝達しあえる人々がいる
? それらの人は行為を貢献しようとする意欲を持っている
? 共通目的の達成を目指している
以上の3つが大切な条件である。

チームビルディングとは?
チームビルディングを行うための3つのステップは以下の通り。
    ① 自己認知  ② 他者認知  ③目標の統合

野球でも個々人の身体能力の高いアメリカやオーストラリアのチームに日本人のチームが勝つのはチームワークで1+1が少なくとも2以上になっているからである。
では、どうすればチームワークは育まれるのか。
1+1=∞となるチーム力は、メンバー間の関係が「信頼」によって結ばれているときにのみ発揮される。

「信頼」と「安心」とを区別することによって「信頼」の概念がよく理解できる。
? 「安心」関係とは、リスクがないあるいはできるだけ排除しようとする関係。 ふぐ屋に行き、毒のリスクがあると考えている人はあまりいない。(安心の関係)
? 「信頼」関係とは、リスクを含めてすべてを受け入れようとする関係。

部下に仕事を任せる時には失敗するリスクも含めて託さなければならない。 なぜ信頼しなくてはならないか、それは信頼することにより人は育つからである。

信頼をつくるにはチームビルディングの3つのステップをたどること。つまり
     ① 自己認知  ② 他者認知  ③目標の統合

チームビルディング成功の鍵
信頼関係という人が育つ環境を整えることが大切である。
植物は光・水・土壌などの環境要因を整えてあげると自ら育つ。人間も植物と同じように自らの意思で成長する。
「人は育てることはできない。人は育つものである。」
「信頼」という土壌で人は自ら育つものである。

では人が育つ「信頼の土壌」とは何か。
     1. オープンで自由な風土
     2. 速いもの順に並ぶ(実力順に評価されること)
自己の成長の仕組み
人が成長するための自己成長の仕組みをSelf Development (S.D.)と呼ぶ。仕事をする上では専門的知識・技術・経験は必ず必要で車輪の両輪のようなものだが、S.D.は車軸のようなもので状況対応や効果的な学習など有機的に働く要素である。

Self Development (S.D.)のプロセスは
    1. 理論的実践(概念化) スポーツで言えば正しいフォームを学ぶこと
    2. 体験的実践(体感知) 正しいフォームをやってみる
    3. 全体を掴む(俯瞰する) 正しいフォームが出来ているかを俯瞰的に見る
    4. 自己内対話
    5. セルフイメージの見直し

セルフイメージを塗り替えた例
順天堂大学の陸上部でずっとエースA選手を抜けず後ろを走り続けていた準エースのB選手はあるミーティングでA選手から「常にいつ抜かれるか不安を持っている。Bがエースである自分を脅かす存在だ。」ということを聞かされ「Aを抜かせず常にAの後ろを走る存在」というセルフイメージが書き換わった。翌日のレースではBがAを始めて抜いた。

Self Development (S.D.)を加速するための8つの知恵

第1ステージ 自立
    1. 自覚力を磨く
    2. 気づき力を磨く

第2ステージ 共感
    3. 信頼力を高める
    4. 素直力を磨く

第3ステージ 共存
     5. 俯瞰(ふかん)力を磨く(人は自分を客観的に見られないので、高い位置から俯瞰して自分の姿を見るイメージを持つと良い)
     6. ありのままを見る
     7. ありのままを受け入れる

第4ステージ 創造
     8. 今を生きる
自然の法
仕事とは、目覚めている時間の50%を費やしているその人にとってのメインステージなので、人生の目的や一番大切なことに取り組む時間のはず。
人生とは「終わることのない成長の場・創造の場・自分発見の旅」である。
だとすれば活動時間の50%を費やす仕事は、「成長の場・創造の場・自分発見の場」であるべきである。

組織にとって先立つものは個人の成長(S.D.)である。
その上に組織の意思を乗せるとき、初めて組織は最大の恩典を受け取る。
あなたにとって経営とは? ビジネスとは? 仕事とは?
**************
以下、質疑応答から

Q1:先生は高校と大学で挫折して、一流までブレークしなかったのはなぜだったか?
A1:自分の才能だけに頼り、自分の周りのスタッフとの信頼関係が大切とは思わなかった。その後、色んな勉強をして「人は信頼するに値する」と考え出したら、苦しかったり、敵ばかりだった人生が楽しく、楽になってきた。

Q2:良い経営者とは?
A2:経営者が持たねばならない能力は
    1) 概念化能力(トップとして方向性をイメージで示す)
    2) 専門的能力(現場を知らなければならない)
    3) 対人関係能力(伝達、信頼、共感、モチベーション)
    そして多くの従業員に幸せをもたらし、従業員に仕える身であると考えること。

Q3:先生の尊敬する人は?
A3:てんつくマン、アル・ゴア、マザー・テレサ、ガンジーなど外に求めず、自分のできるところからやる人達が好き。

「信頼」が世の中の争いの根源。世の中「調和と不調和」で成り立っている。
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