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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2008年度 9月 - 中国の軍事力増強と日本の安全保障

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2008年度 9月 - 中国の... 2008年度 9月 - 中国の...
日時
2008年9月10日(水)、6:30PM - 8:30PM
会場
ニューガーディナ・ホテル
テーマ
中国の軍事力増強と日本の安全保障
講師
田中憲明(たなか のりあき)氏 
講師のプロフィール
1935年 福岡県福岡市生まれ、1957年防衛大学校卒(第1期生)
1957年 航空自衛隊入隊。防空ミサイルの作戦運用を担当
1981年 航空幕僚幹部防衛部SAM―X企画室長
      ナイキ地対空防空ミサイルの後継機種選定の責任者として
      パトリオット防空ミサイルを選定、その導入計画を策定
      その計画に基づいてパトリオット防空ミサイルを日本全土に配備
1984年 空将補(=空軍少将)昇任(49歳)
1984年 西部航空警戒管制団司令(兼ねて航空自衛隊春日基地司令
1987年 第二術科学校長 (通信電子基礎並びに地対空誘導弾の運用及び整備の学校)
1989年 退官
2000年 12月 渡米。大学でビジネスマネージメントを学んだ後、
2006年  5月 若返り(アンチエイジング)サプリメントの創製および販売
2007年  7月 President/CEO  LONGEBITY INTERNATIONAL HEALTH AND BEAUTY INC.

講演内容

プロローグ

日米および日中関係百年の軌跡
  1894-1895  日清戦争(百年の屈辱) 中国軍人は日本に対する百年の屈辱と捉えた。
  1985        三国干渉  遼東半島を返還することになった。
  1904-1905  日露戦争  黄色人種が白色人種との戦争に勝ったことで、日本人は準白色人種の扱いを受けることになった。
  1906        日本人学童隔離事件(日米百年戦争) 米国は日本人に対し恐怖感と敵対意識を持つようになった。
  1908        日米紳士協定 アメリカの圧力により、実質的に日本はアメリカへの移民を廃止。
  1921-1922  ワシントン会議(海軍軍縮条約) 米英日の海軍主力艦保有率を5.5.3とした。この時点で日米戦争の準備をしていた。
  植民地主義=白人至上主義 ->黄禍論 ジンギスカン以来の黄禍論
. 戦略概論
  戦略:特定の目標(目的)を達成するために描かれた長期的なプラン。戦術の上位概念として位置づけられる。
      戦争における戦略(クラウゼビッツによって確立された概念)
           戦略は、戦争目的を達成するために戦闘を配分すること。兵員の地域、戦域的な配置や兵站、攻撃地点の選定など。
                       戦術が敵の兵士を打ち破り戦闘における至極短期間の勝利を目指す。長期的な視点が必要である。
    戦争:政治的手段の継続
        敵を屈服させて自国の意志を強いることがその究極的な目的。
 
極東の軍事力バランス

                     陸上兵力                      艦隊                      作戦機
極東ロシア              9万人                    250隻(約60万t)               約630機
中国                 160万人(海兵隊1万人)        780隻(約107万t)                3520機
北朝鮮               100万人                   640隻(約10.9万t)               590機
韓国                 54万人(海兵隊2.5万人)         180隻(約14.1万t)              610機
在韓米軍                 2万人                                              60機
台湾                 20万人(海兵隊1.5万人)         330隻(約20.7万t)              530機
日本                 14.9万人                 150隻(約43.2万t)              450機
在日米軍                1.6万人                                            130機
米第7艦隊                                      40隻(61万t)                  70機(艦船)
.自衛隊の兵力数
 装備は一流。しかし兵力は戦力投射出来ないレベルに限定。



統合幕僚本部       1600
陸上自衛隊      148000 (予備自衛官 7000)
海上自衛隊       44000
航空自衛隊       46000
合計         約250000
 陸戦:年月の長い戦い
 海戦:月日の戦い
 空戦:分秒の戦い
.防空識別圏 ADIZ(Air Defense Identification Zone)
 領空侵犯の前に撃墜する要があるため、各国が独自の基準で定めている。通常、領空の外側4-500KM。(領空=領土、領海(12浬)の上空の大気圏内。
 各国が独自に設定するので外国機が侵入する事は違法ではないが、侵入する外国機は飛行情報を通報する。これが無ければ国籍不明機としてスクランブルの対象となる。
 韓国とは竹島、台湾とは与那国島の西半分を除き、ほぼ全域が分割できている。
 最近は中国の領空侵犯が多い。
.自衛隊の主要装備
  戦闘機:
      F15    203機 (米国に次ぐ保有数)
      マッハ2.5 9G 世界最強戦闘機
      保有国:米国、日本、サウジアラビア、イスラエル、韓国のみ
      イージス艦 6隻 (米国に次ぐ保有数)
      保有国:米国、日本、スペイン、ノルウェーのみ
      P3C対潜哨戒機 80機 (米国に次ぐ保有数)
      保有国:米国、日本、カナダ、スペイン、オーストラリア、韓国など西側13ヵ国
      E-767AWACS早期警戒管制機 4機
      保有国:米国、日本、英、仏、NATO、サウジアラビア
  優秀な装備を持っていても、それを使いこなせる能力が必要だが、自衛隊は高い能力を持っている。
      
.弾道ミサイル防衛システム
      防空レーダー、警戒管制レーダー
      情報収集衛星、早期警戒衛星(米軍)
      地対空ミサイル ペトリオットPAC-III、(大気圏再突入迎撃)
      イージス艦対空ミサイルSM-3 (大気圏外で迎撃)
  参考:
  弾道ミサイルは、高速(F-15の最高速度の約4倍以上に相当するマッハ約9以上)で飛行し、遠距離から発射されるとともに弾頭も小さいため、レーダーなどで探知することは非常に難しい上に、対処のための時間も極めて限定されます。特に、弾道ミサイルの弾頭自体の威力を無効化するためには、固い殻に守られた小さな弾頭自体を破壊しなければならないため、大きな破壊エネルギーが必要となります。これは迎撃ミサイル自身の質量と速度を破壊エネルギーとして利用し、直撃によって破壊する方法であり、「ビュレット・ツー・ビュレット(弾丸が弾丸を撃つ)」と言われております。このためには、迎撃ミサイル自身の目となるシーカーが、赤外線などにより目標をとらえ、緻密な姿勢制御により直撃する技術が鍵となります。
.日米安保条約
 第五条
 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
 第六条
 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。
.日米安保ー四者協議(2+2) May 1, 2006
 いわゆる米軍再編
  冷戦構造中の2+1軍備 (二箇所の大きな戦域と小さな紛争で戦える戦力)
       ⇒ ソ連崩壊後は1+対テロ緊急展開(一箇所の大きな戦域と対テロ戦力のみに縮小)

中国の軍備増強と国家戦略

 鄧 小平の24文字戦略
    冷靜觀察、站穩腳根、沈著對付、
    韜光養晦、善於守拙、絕不當頭
    ① 冷静に観察
    ② 足場をしっかり固める
    ③ 沈着に対処
    ④ 能力を隠し、時間を稼ぐ
    ⑤ 必要なことをやり抜く
    ⑥ 姿勢を低く-決して自分が一番と言わない
 攻撃は最大の防御=先制攻撃

Taiwan Strait Military Balance

Air Forces
                  China Total           China within range of Taiwan            Taiwan Toatal
Fighters                  1630                 330                      390
Bombers/Attackers           620                  160                       0
Transport                  450                  40                      40

Naval Forces
                  China Total          China、South & East Area             Taiwan Total
Destroyers               29                   17                       4
Frigates                 45                   36                       22
Tank Landing Ships        26                   24                       12
Medium Landing Ships      28                   23                        4
Diesel Attack Subs        54                   32                        4
Nuclear Attack Subs        5                    1                         0
Coastl Patrol (Missile)      45                   35                        51

Ground Forces
                   China Total              Taiwan Area                  aiwan Total
Personnel(Active)           1.25M              440000                  130000
Group Armies                18M                 8M                       3M
Infantry Division            19(24)              8(11)                   0(8)
Mechanized Infantry D          4(5)               1(1)                    0(3)
Armor Divisions             9(8)                4(3)                   0(5)
Artillery Divisions           2(17)               2(6)                    0
Airborne Divisions             3                  3                       0
Amphibious Divisions           2(3)                2(3)                   0(3)
Tanks                   6700                2800                    1100
Artillery Pieces            7400                2900                    1600
==米国の国家安全保障戦略==


 われらのゴール:
   政治的および経済的な自由
   他国との友好的な関係
   人間の尊厳の尊重

 これらのゴールを達成するために:
   グローバルなテロリズムを打破し、われらに対する攻撃を防止するため同盟関係を強化する
   地域的な紛争を拒否するため他国と連携する
   我と、同盟国及び友好国に対するWMDによる脅威を防止する
   グローバル・パワーの主要な国々との間に協力的な行動をとるための日程表を作り上げる

 敵対国による敵対行動に対して、必要な場合、先制攻撃を行う
[編集]米国の極東アジア戦略

 中国:
   アジア太平洋地域における安定的、平和的な繁栄の促進のために対中国関係は我らの戦略の重要な部分である。
   中国は引き続き一つの中国(共産党)にこだわっている。
     次の点に関する食い違いがある:
       ① 台湾法に基づく台湾の自己防衛に関する約束
       ② 人権

 日本:
   共通の利益、価値観、ならびに密接な防衛及び外交協力関係に基づき地域的およびグローバルな問題における主導的な役割を期待する

 環太平洋諸国:
   米国のコミットメントとしての軍事的プレゼンス
エピローグ

 自国を守る気概が少ない日本
    15%-世界各国の中で最低
 台湾の中国による併呑
 台湾の次は日本
    共産党独裁国中国の属国となるか
    民主主義国アメリカの一州となるか


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