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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2004年度 6月 - 江戸美術普及に捧げた我が人生

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2004年度 6月 - 江戸美...
講師 プライス悦子氏
講師紹介と略歴
6月は、海外での江戸美術収集家の第一人者であるプライス悦子氏に「江戸美術普及に捧げた我が人生」と題して話していただきます。

〔プライス悦子氏のプロフィール〕
武庫川女子大卒、日本美術史は学習院大学院で小林忠教授に学ぶ。
1966年に、鳥取の旧家からオクラホマの資産家に嫁ぎ、人種差別に耐えながら夫のジョーと共に江戸美術の収集と普及に努めてきた。その後カリフォルニアに移住し財団法人「心遠館」を設立。1982年にはロスアンジェルス郡美術館に私財を投
じて、日本館も設立、半世紀かけて集めた作品のうち1/3を所蔵している。江戸美術について彼女の信念と波乱の人生を語っていただきます。


講義内容
・2006年7月から、東京国立博物館でプライス氏所有の江戸美術120点の「里帰り展」が開催される。今回は里帰り展で公開される伊藤若仲や円山応挙の作品などを中心に、コンピューターに取り込んだ画像を紹介いただいた。
・江戸美術は、明治から昭和中期まで見過ごされてきた文化。明治時代は近代化のため、封建社会だった江戸時代は悪い時代として、文化的にも完全に無視された。昭和中期以降大学でも取り上げられるようになり、見直されてきた。
・夫のジョー・プライス氏は、学生時代より日本芸術に造詣が深かった建築家フランク・ロイド・ダイトと交流があり、影響を受けた。ニューヨークの画廊で、たまたま出会った江戸美術に一目惚れし、5点ほど買い求めた。それを機に、コレクションを始め日本へも足を運ぶようになる。その時、通訳したのが縁で悦子氏と出会う。以後、40年間ともに江戸美術の普及活動に費やす。
・ 余白の美が他国の美術にはない、際立った特徴。計算されつくされた美しい余白を鑑賞してほしい。
・欧州美術には大いに影響を与えている江戸美術だが、そのことを隠そうとする風潮が欧州の学者にはあり、正当な評価を受けていない。アメリカでは、本格的なコレクターは5名と十分認知されていない。日本でも、明治から昭和中期まで学術的に無視された歴史があり、日本人自身素晴らしい日本芸術を十分理解していない。
過去40年江戸美術の普及に務めてきたが、「里帰り展」はその集大成。
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