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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2002年度 10月 - 世界を作り直す事が出来る日本人

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2002年10月11日
Hugh Leonard様

先日は「サウスベイ経営セミナー」のために、講師としてお出で頂き誠にありがとうございました。

「世界を作り直す事が出来る日本人」を命題としたLeonard様のお話は、常々、日本は経済大国にはなりえたものの、世界政治の場で通じるリーダーシップを持った人材が育っていない事を憂慮している我々日本人にとって興味深い内容でした。

日本と同様に島国で、無口で人にはっきりと自分の意見を言う事を好まない文化を持つといわれるアイルランドに生まれ育ったLeonard様が、アメリカに移住して物事を率直に言う文化に接し、その二つの文化の違いを踏まえた後、長期に渡る日本での生活で得られた日本人と日本の文化への深い理解を基に、元キリスト教の聖職のお立場で育まれたリーダーシップの取り方のお話しでしたので、私達聞く者にとっては理解し易く、納得のいく内容でした。

リーダーシップの取り方の講義に使用されたパンフレットの内容も然る事ながら、お話しの内容として以下の事が特に強い印象として残っております。

・ 日本でのキリスト教伝導活動の基本として先ず、儒教・仏教の勉強をされ、西洋的な考えに基づくキリスト教の布教活動ではなく東洋文化に沿った布教に努めた。
・ 司祭の身分を捨てて普通人として再出発された時の苦労話。
・ アイルランドで鍛冶屋をやっておられたご尊父様のビジョンとしての「私は人が食べるための道具を作っている」のお言葉。
・ 大企業の時代は過ぎた。今は情報社会であり急激な変化に対応できる小企業の時代である。故に、個々がリーダーの資質を持つ事が大切。
・ リーダーの資質として、表面だけではなく、内面ではっきりとした自信を持つ。(自分のアイデンテティを明確にする)
・ 自分の行動が他人に与えるインパクトを知る。
・ 自分のビジョンと価値観を持ち何を変えるかを考える。
・ 人間関係を作るために充分な時間を割いて相手を知り、自分の考えを伝達する。
・ 相手に自分の考え方が伝わらないとついて来ない。自分の考えを売り込む事。
・ 人の模範となる言動に努めるべし。(例。上杉鷹山)

お話はリーダーシップの取り方から、徐々に日本と言う人口過密の島国で育った日本人の優れた協力・協調性は今、正に世界は必要としている。日本人は今こそ日本人的なリーダーシップを世界に示すべきと、以下のご指摘を頂きました。

・ バブル後の日本人は何をして良いのか判らない状況である。
・ 新しいビジョンが出来ていない。
・ 日本文化の再発見・認識をすべし。
・ 日本の優れた工業製品は世界に浸透したが、日本人の心、考え方の影響が少ない。
・ 日本人の優れた協調性の文化が世界に伝わっていない。
・ 今、世界は他との協力・協調性を育む事が必要。
・ 他の国の文化を知らないアメリカはグローバル化していない。
・ アメリカに対し他の文化の影響を与えるべき。
・ 日本文化的価値観で捉えた協力・強調を主眼としたリーダーシップを世界に示すべき。

Leonard様のお話からは未だ不況から脱出出来ないままの日本を祖国に持つ我々に、新しい視野を紹介すると共に、大きな希望を与えて頂き、感動致しました。

誠に有難うございました。

サウスベイ経営セミナー
会長:  井出 英雄
副会長: 藤原 勝
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