2002年5月 13日
後藤 英彦 様
先日は私ども「サウスベイ経営セミナー」のために、講師としてお出でいただき誠にありがとうございました。
後藤様のお話は、米国で生活する私達にとって、日本という国の過去を顧みながら現状と将来を一緒に考える大変よい機会になりました。ありがとうございました。ジャーナリストとしての豊富なご経験から、以下のような点に言及なさったことは、特に印象に残っております。
¨ 人間の行動規範について(日本の場合は、人間関係ぐらいしかない)
¨ 上位法と下位法の関係(憲法が形骸化して機能せず、主に官僚主導で制定される下位法が日本社会を拘束している)
¨ 官僚主権国家(三権のみならずジャーナリズムにまで、官僚が強い影響を及ぼしている)
¨ 内閣法制局の復活による弊害(憲法解釈などで、最高裁が本来の役割を果たしていない)
¨ 日本国民の法的意識の欠如(従うことに慣れてしまっている)
¨ 日本社会における自浄作用の欠如(和の重視や天下り制度が弊害となり、構造汚職が生まれやすい)
¨ 天皇による管理を意識した社会制度の存在(国旗国歌法、元号制など)
その後の質疑応答では、ご回答し難いのではないかと思われる質問もありましたが、大変丁寧にお答えいただきありがとうございました。このような質問も、お話の内容に対するセミナー参加者の関心の高さからではなかったかと察しております。日本の行政、司法に対する私達の関心と意識を高める機会を与えてくださり、深く御礼申し上げます。
後藤様の益々のご活躍と、Japan Journalの益々のご発展を祈念しまして、以上感謝の言葉とさせていただきます。
サウスベイ経営セミナー
会長 井出 英雄
副会長 矢部 直実