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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2001年度 7月 - Shall We Dance? 社交ダンスの魅力

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2001年度 7月 - Sha... 2001年度 7月 - Sha...
講師: 浅野かおり (社交ダンス教師)

東京都出身。東京外国語大学を卒業。外語大の1年生の時に社交ダンス・クラブに入ったことがきっかけで、学生時代から社交ダンスのレッスンを中心とする生活を始める。卒業と同時に、プロに転じる。全日本選手権で3位、東部選手権でチャンピオン、社交ダンスの最高峰、全英選手権(ロンドン)で最終24組に残る、という成績を挙げる。日本で18年間の活動ののち、2000年からロサンゼルスでダンス教室を主宰。

テーマ: Shall We Dance? 社交ダンスの魅力

社交ダンスは、イギリスが発祥の地。現在の日本でもたいへんな人気を得ている。ロサンゼルスに来るまでは、アメリカでは、社交ダンスはあまり人気がないのではないかと思っていたが、アメリカも日本と同じくらい、社交ダンスが盛んな国である。
社交ダンスを習う目的としては?競技会に出るため?パーティーで花を添えたい?
クルーズのダンス・パーティー、息子の結婚式で踊るため?健康維持やリハビリのため、が挙げられる。

ダンスは、歩くことの延長で、自然なリズムで、ムリが無い。医者が薦めることも多い。1曲がわずか3分であるが、短い時間で、多くの運動量が得られる。

しかし、社交ダンスのおもしろさは、大人の男女が向き合うことにある。ダンスの相手が母親と息子だったり、姉と弟だったりすると、踊っていても、おもしろくないと思う。

社交ダンスは、技の難易度を競うものではない。
わたしは、子供の時からクラシック・バレーをやっていたので、振付を覚えることが得意だった。大学1年の時に、社交ダンス・クラブに入ったが、すぐに振付を覚えてしまった。ところが、ダンスの練習では、踊りの経験の無い女子学生の方が、もてた。わたしは、振付を知っているので、男性の動きとは関係なく、一人で動いてしまっていたからだ。

つまり、振付を知っているだけでは、うまい社交ダンスにはならない。男女の息が合っていることが大事である。

社交ダンスのキー・ワードは、「リード」と「フォロー」である。ダンス中は、声を出して、相手に指示を伝えることができない。ダンスの最初のステップや、ターンの大きさも、声で伝えることができない。

女性は、ダンスのステップを知っていても、男性のリードがあるまでは、踊ることができない。一見すると、社交ダンスにおける女性の立場は、100%受身のように見えるが、決してそうではない。わたしは、男性にリードをするチャンスを与えることが女性のフォローである、と考えるようにしている。

踊りの方向を指示したりするようなリードは、結果的にパートナー同士が、押したり引っ張たりすることになる。相手のことを尊重すること、女性の持っているものを尊重すること、バランスを壊さないようにすることが、いいリードである。
社交ダンスとは、女性が戦車で、男性が操縦士、あるいは、女性が馬で、男性が騎手のようなものである。

わたしが、社交ダンスを習ったとき、教えられたことは、リードとフォローのことばかりだった。
(ここから、長尾謙吉さんを相手に、浅野さんは、フロアーに出て、ダンスを披露します)ダンスを習いにくる男性は、日本では、自分をよく見せることを目的としているが、ロサンゼルスでは、女性に楽しんでもらいたいので、リードを教えてほしい、という人が多い。

手を組むと、男性が回れば、女性も回る、男性が斜めになれば、女性も斜めになる、というのが、社交ダンスです。

社交ダンスがオリンピック種目になっていなかったり、競技にスポンサーがつきにくいのは、勝ち負けの判定がつけにくいから。ステップを正しく踏んでいる、というだけでは、ダンスがおもしろくならない。大きく動いたから、難しいステップをやったから、いいダンスと、言えるものではない。へんな格好でも、いい、ということがあり得る。2人の息があっていることは、素人目にも分かるものである。

つまり、社交ダンスとは、パートナーのチームワークを競うものである。2人が最後まで、チームワークよく、崩れないでいると、いいダンスになる。チームワークがないと、1曲3分の時間を続けることはできない。パートナー同士の関係は、シャボン玉のようにはじけ易いものである。

(了)

2001年7月16日

浅 野 かおり  様

先日は私ども「サウスベイ経営セミナー」のため、講師としてお出でいただき誠に有り難うございました。

楽しいお話しとダンスの演技に見とれている内に、あっという間にセミナーは終了してしまいました。 
もっと聞きたい、もっと見ていたいセミナーでした。

チームとしての最小単位である2人であるが故の難しさ。男女であるがゆえの楽しさ難しさ。日々の生活や、ビジネスにも充分通用するヒントを、楽しいダンスを通して教えていただいた気がします。

「リードとフォロー」に関するお話しは、特に興味深く聞かせていただきました。
男性にリードするタイミングを与えてあげる女性と、懐の中で存分に女性を泳がせてあげる男性が、組んだダンスはそれは素晴らしいものだと思います。

また、正しくやっても楽しくない、面白くない、美しくない事がある。
二人が「一緒」になった時が美しい。というのは長く研鑚を積まれてきた方ならではのお言葉と感じました。

お忙しい中を、私どものために新しい振り付けを考え、練習してきていただいた事に、感動致しました。本当に有り難うございました。

このセミナーの参加者は今後ダンスをする度ダンスを見る度に、この日のセミナーの事を思い出す事と思います。

最後に、浅野様の今後のご活躍を心から念じまして、お礼の言葉とさせていただきます。

有り難うございました。
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