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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

2000年度 10月 - NTTドコモの成功の理由

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[セミナー要旨]

携帯電話のドコモという会社は、高い収益を上げており、今では人気企業となっているが、10年前、NTTから分割された時は、誰も行きたがらない会社だった。
今日のように、 携帯電話が普及すると予測した人は、当時はいなかった。 日本で携帯電話が普及したのは、日本の電話事情と住宅事情の悪さが原因である。
固定式電話を住宅に引く時は、今でも7万2000円の債権を買わなければならない。これでは、 子供の部屋に電話を引くことに、賛成する親はいない。子供も、居間にある電話で、親に知られたくないことをしゃべりたくない。
アメリカは、各部屋に電話が引いてあり、子供もすでに自分の電話を持ている。アメリカ人は不器用だから、小型の携帯電話は向かないというのは、うそである。アメリカで小型の携帯電話機が普及しなかたのは、小型機を製造するプラントが足りなかったからだと、思う。
これからは、アメリカでも、まちがいなく、携帯電話が普及する。
最近 の携帯電話機に赤や黄色のカラフルなモデルが増えてきたのは、若い年齢層に売り込もうとしているからだ。

ドコモの成功の理由は、
1)人員の足りない会社だったので、管理できなかった。
2)オープンにして皆に使わせた。
3)既存の技術を使った―――ことである。
NTTは、郵政省に小型版のような組織で、管理したがるが、ドコモでは、管理にまで、手がまわらなかった。
役所は主導してうまくいった試しがない。
誘い水的なサイトは、ドコモで作ったが、iモードのサイトを、民間の会社に自由に作らせた。無数の非公式サイトができたことで、Iモードの利用者がひろがった。
HTMLで接続できる既存の技術を使った。
通信会社が規格を決める時代は終わった。
ビデオ規格で、ベーターとVHSの競争があり、消費者がVHSを選んだように、通 信規格も消費者が決める時代になっている。 アメリカでは、Eビジネスは、必ず成功する。というのは、アメリカの実情に合わせて、インターネットが使われているからだ。アメリカでは、大量 の小切手が郵便で送られているが、Eビジネスでは、小切手のやり取りをなくすことができる。
通信販売が発達しているので、インターネットで申し込むことに抵抗がない。クレジット・カードを使うことに抵抗がない。つまり、現在の仕組みをそのままインターネットに載せればいいのであって、「進んでいる」わけではない。
日本は、通信革命の競争に勝てると思う。日本にいる、父親が、株のEトレードをやりたいと言っている。秋葉原は、今、中高年層が一番の客になっている。高齢者が、このようにインターネットに関心を持っているのだから、日本での普及も間違いない。
科学技術 については、楽観的な見方をしている。これまで、使えなかったものが、使えるようになっている。日本は、ゲームのようなパーソナルなものに強い。世界競争の中で、日本は勝てると思う。

(まとめ=東 繁春)

2000年10月12日

お 礼 の こ と ば
岡 田 昭 彦 様

昨日は 私達「サウスベイ経営セミナー」のため、ご多忙にもかかわらず、またわざわざニューヨークからおいでいただき、貴重な時間を割いて講師として有意義なご講話を大変有り難うございました。
 急速に進展するI.T.技術革新の中に生きている私達にとって、めまぐるしく変化する通 信事情は身近な問題でありながら、なかなか理解が困難なのが実情です。
 今回は、日本における巨大通信企業のNTTがいくつかに分割された経緯、必然性とその後の展開、NTTドコモを含むビジネス戦略などのお話を通 して、今日の電波と通信技術の実態についてわかり易くご説明いただき、たいへん勉強になりました。
 また、日本で普及している携帯電話システムが、なぜアメリカでは普及していないのか、逆にe-ビジネスがなぜアメリカに適しているかなど、日米の相違などのお話もたいへん興味のある内容でした。
 情報化時代においては、誰しもが比較的自由に享受できる技術・情報をいかに有効に生かすかが勝負の分れであることを良く理解致しました。
 “皆が不便だと思うものは必ず便利になる”、“またパーソナル分野で圧倒的に強い日本は絶対世界の中で勝てる”という岡田様の信念は、私達にとって勇気の湧くお話であり、たいへん心強く伺いました。
  今回のセミナーでは 私達との率直な意見交換の時間もとっていただけ、大変有意義でした。 もし出来たら また次の機会を作っていただき、お話をしていただけたら幸いです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。
  どうも有り難うございました。
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