バレンタイン と プレナップ(婚前契約書)
2月
15日
ロマンチックなプロポーズの後は結婚式に向けて、式場を探したり、ドレスを選んだり、ケーキの試食をしたり、楽しい準備でいっぱいです。しかし婚姻に向けての準備の中には、ロマンチックではないけれど「考えるべき」こともあります。『プレナップ』と呼ばれる婚前契約書です。
プレナップも弊社が取り扱う『エステートプラン』の一つです。(エステートプラン?何それ?と疑問に思う方は各地で無料セミナーを開催していますので、是非ご参加ください。)
エステートプランとは簡単にいうと、人生何かあった時に対応できるように、自分や家族が困らないように準備しておくプランニングのことです。
プレナップで婚姻前に「これは私の財産」「それはあなたの財産」「これは夫婦二人の財産」と取り決めをする書類です。万が一の離婚時に役立ちますし、遺産分割にも役立ちます。例えば「夫婦二人の財産」と決めた財産を、遺言などで第3者に託すことはできません。
確かにロマンチックではない、と言われればそうですが。。。大事なことです!アメリカ、特にカリフォルニアでプレナップを交わすことは一般的です。ちなみに、結婚してから交わすのは『ポストナップ』と言います。さらに、婚前に『これはあなたの財産』と決めたけどやっぱり夫婦二人の財産にしましょう、など婚姻してから財産の性質を変える書類を『トランズミュテーション合意書』と言います。
カリフォルニアでは、一般的にアラモニーと呼ばれる離婚時のスパウサルサポート(配偶者手当)をプレナップで決めておくこともできます。しかしどの州でも、子供の親権や養育費に関する取り決めはプレナップではできません。明記されていても無効です。
自分より経済的に豊かな人と結婚すれば、プレナップは必要ないでしょう?とよく聞かれますが、その限りではありません。婚姻中に配偶者の経済に頼っていて、急に離婚となったらどうしますか?経済的な確保ができていると安心です。特に離婚となったらお互い感情も入り「一銭もあげない」という気持ちになるかもしれません。ラブラブの時に交渉をする方がより有利な結果が得られることもありますよ。また、急に配偶者がお亡くなりになったらどうしますか?配偶者に他の子供がいる時は余計に複雑になります。残された配偶者が自宅から追い出されたケースもあります。
バレンタインデーにプロポーズされた方・する方、またはご結婚予定がある方、プレナップについてお考えになることをお勧めします。経済的なことをお互いが理解しておくことは、夫婦の絆を強め、幸せな結婚生活を送る秘訣だと思います。
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弁護士 佐 野 郁 子
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