【読売新聞】寄せ書き日章旗 遺族に…大阪護国神社 旧日本兵・岡部さん遺す/A flag with a message “Yosegaki flag” was returned to the bereaved family...Osaka Gokoku-jinja Shrine,
7月
15日
第2次世界大戦中にビルマ(現ミャンマー)で戦死した京都府出身の旧日本兵・岡部辰美さんが 遺のこ した寄せ書き入りの日章旗が14日、大阪市住之江区の大阪護国神社で遺族に返還された。当時の英兵の孫が保管していたもので、遺族は79年の時を経て遺品が戻ったことを喜んだ。
岡部さんは、大戦末期に多くの犠牲を出した「インパール作戦」に赴き、30歳だった1945年6月、ビルマで戦死した。日章旗は出征時に戦地へ持参したとみられ、「祈 武運長久 岡部辰美君」と書かれ、日の丸を囲むように167人分の名前が記されている。
交戦した英兵がビルマから持ち帰り、保管していた。旧日本兵の大切なものだと知った孫が2020年8月、遺品の返還に取り組む米国の団体「OBON SOCIETY」に仲介を依頼。岡部さんの娘らが大阪にいることが分かり、この日、同神社で返還式が開かれた。
日章旗を手にした長女の芙佐子さん(86)は岡部さんの記憶はほとんどなく、三女の蓉史子さん(79)は生まれたときには岡部さんは戦場にいた。2人は「亡くなった母が、父の思い出を楽しそうに話していた。仏壇に、この旗を供えたら、母も喜ぶと思う」と目を細めた。