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- Hokkaido News Paper/米兵らが持ち帰った日章旗の返還を仲介・工藤公督(くどう・こうすけ)さん /OBON Japan Stuff KOSUKE KUDO was interviewed by News paper
太平洋戦争時に米兵ら連合国軍兵士が持ち帰った日章旗を旧日本兵の遺族へ返還する米国の団体「OBONソサエティ」のスタッフを務める。札幌市内で内装業を営むかたわら、遺族を捜し、これまで400枚以上をゆかりの人々の手に戻してきた。
札幌出身。1990年に札幌の高校に進学したが「肌に合わず」、同年末に単身渡米。米在住の父親の友人の世話でアイダホ州の高校に入った。戦争を意識するきっかけはアメリカンフットボールだった。果敢に走る姿を仲間が「カミカゼ」と呼んだ。当時は深く考えなかったが、21歳で帰国した後、太平洋戦争の戦史を読むようになった。
2013年、フェイスブックで旗の返還活動を知り、衝撃を受けた。日本兵は出征前、地域の人から日の丸に寄せ書きをもらい戦場へ持参。連合国軍兵士は、倒れた日本兵から戦利品として旗を奪っていた。「英語と日本語、歴史が分かる自分がやらねば」と天命に従った。
返還は困難を極める。旗の約7~8割は地名も書かれていない。文字を判読し、書かれた名字が多い地域を絞り、当時の公文書から遺族を割り出す。いざ遺族に連絡しても「詐欺じゃないのか」と言われたことも。しかし、徐々に活動も周知され、現在は厚生労働省、日本遺族会と連携している。
米国の元兵士は、多くを語りたがらないという。「当時は白兵戦。相手の息づかいが分かる距離で殺し合う。生きて帰っても同じ人間には戻れない」
11月6日には北見市常呂町で遺族への日章旗返還を予定している。47歳。(斎藤雅史)
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