「築後30年を過ぎ、深刻な老朽化に直面する27万戸のマンションが、時の波間に『漂流』している。(書評より)
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高齢化した住人に、建て替えへの経済的余力はない。もしも強引に建て替えが行われれば、参加できない高齢者は『住宅難民』として都市の底辺に散ってゆく」(書評より)
父親が高齢で、老前整理をするというので・・・
我が市の「文化会館」も「芸術会館」も、建て替え、移転です。えっ、もうあの立派なコンクリートにタイル張りの建物がだめになるんだ・・・・・。そうだな、自分も「ボンビー父さん」とは、名乗っているがあっという間に60歳を過ぎてしまった。
国土交通省によると、『老朽化』で再建されたマンションの平均築後年数は『37年』少々となっている。ほぼ30年周期と考えたほうがいいかもしれない。ちなみにイギリスは141年だとか。
30歳でマンションを買ったら、定年とともに建て替えに直面することに。立て替えが困難とか、お金がかかるとか、さんざん言ってきたので、この話はおしまい。
地獄の果てまでついてくる! という話。
■いらない不動産は市や町に寄付したらいい! ~所有権の放棄はできない~
うちの父親も「田んぼや山が手に負えなくなったら、市に寄付すればいいんだよ」と言う。
市がいらない不動産=売れない不動産を、受け取るわけがないじゃん。そのまま永遠に固定資産税を払わせ、税収得るほうが得策だし、維持費/管理費をわざわざかぶるわけがないよ。
司法書士は「いらない不動産の処分について、楽観的な認識の方が多いように感じます。実は、いらない不動産の処分の問題は、今や社会問題。解決が困難な問題なのです」といっています。
また、不動産の共有持分なら放棄は可能なんです。「持分放棄」という登記が認められており、放棄された持分権は、他の共有者に帰属します、ということです。
廃墟寸前のマンションは、捨てるところがありません。
■いらない不動産は相続放棄で手放す!
父親が高齢で、老前整理をするというので、不動産の「課税額や評価を請求したり、字図や登記簿謄本を請求したり、司法書士の無料相談にも行ってきました。
次の世代が「こんなボロマンション相続しても仕方がない」と、「相続の放棄」をしたとします。
ところが、「相続放棄」とは遺産の全てを放棄する手続きですので、一部分だけを放棄するということはできません。
遺産の現金や株券もすべて放棄するのなら、マンション相続は避けられることでしょう。
自分が放棄しても、相続順位の次の人、そのまた次の人・・・・・・と、しょうもない遺産の分割で苦しむことになるのです。どこまでも追いかけてきます。最後は国庫へといいますが、とんでもなく複雑、困難なので調べてください。
しばらくマンション問題から離れます。疲れた。疲れた。
ご時世というのは皮肉なもので、売った後、またじりじりと値段が上がり始めた。もうマンションは買わない。
ひなびた昭和の家で「晴耕雨読」の日々。
突然ですが、ボンビー脱出プログラムは、残念ながらお奨めできないという結論を出しました。
定住をして快適に過ごしている人もいるようですが、相当な年月を経てスラム化している現状も否定できません。
資産価値が0円に近くなったときに、この老朽化したリゾートマンションの建て替えは不可能です。さびれたマンションには、管理費修繕費を払う人間が少なくなり、新たな負担を求められるかもしれません。
買い手がなくそのままだと、固定資産税や管理費、修繕積立金を永遠に払わなければなりません。(子どもが相続するときに、放棄するという手があるかもしれませんが)
危険なほど老朽化したリゾートマンションの末路は、どのようなものでしょうか。
ボンビー父さんが現役で、まだ多少お金の余裕があるときに、中古のマンションを賃貸しにするために購入しました。
ライオンズマンションという業者と「県庁東」というネーミングで、入居者がついて、うまくいくように見えました。
でも、エアコンが不調で取り替え、給湯器のボイラーが故障、台所のコンロ取り替え・・・・など、対応に緊急を要することが発生し、業者の言うままに家主の責任として処理しました。
72万円ぐらいあった家賃収入は、これらの修理、固定資産税、管理費、修繕積立金、(管理/修繕積立は家主が払わないと入居者が集まらなくなった)のために、ガタ減りしました。独身向けのマンションの供給過剰で、家賃も下がり、マンション自体も値下がりしました。
5年間で250万円の実収入がありましたが、資産価値は300万円になっていました。
エアコン、ボイラー、台所の修理で、結局差し引き0円となりました。12階最上階でやや広めだったのが幸いしたのかも。損をしなかっただけいいと思わなければなりません。
年収300万円時代とか200万円時代とか言われるようになり、売れるときに売っていたのがせめてもの救いでした。
リゾートマンションは、売れる可能性がかぎりなく0に近づきます。困りに困って、10万円で投げ売りしているのだと思います。
ボンビー父さんの結論は、やはり「田舎に住む」です。森に小屋をたてるのもよし、賃貸しでも安いです。
きれいな空気とおいしい魚、300円出して地元の温泉に入るのもいいでしょう。野菜作りも楽しいでしょう。市が農園を貸してくれますよ。