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296. 良い卵であっても、移植不成功、あるいは流産してしまう

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296. 良い卵であっても、移...
私が不育症の研究を始めた約35年前は、
「流産は自然淘汰であり、、
流産の原因のほとんどは悪い卵のせいですよ。」
と、臨床現場では説明されていました。

同じことが、今、
体外受精・胚移植の臨床現場で、よく言われています。
「移植して育たないのは悪い卵のせいですよ。」 と。


流産の場合、
流産内容物の染色体検査ができるようになってから、
状況がかわりました。
流産内容物の染色体検査が正常だった場合、
悪い卵のせいだったとは言えないからです。

その場合は、子宮内環境に原因があると考えられるのです。


体外受精・胚移植の場合でも、
初期胚、胚盤胞の段階での染色体検査が
(予備的な段階ではありますが、)
米国では可能になっており、
その結果を考慮すると、
3~5回以上の胚移植不成功例では、
悪い卵のせいばかりではなく、
子宮内環境にも原因がある可能性が高いのです。

子宮内環境の問題は、
原因がわかれば治療できるのです。

#着床前スクリーニング

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295. 良い卵の割合

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295. 良い卵の割合
体外受精・胚移植の場合、、
受精後、移植できるまで育ち、
移植後、着床完了(妊娠成立)まで育つ割合は
約30%です。

なぜそんなに低いのかというと、
育つと思われる卵のなかで、
本当に育つ良い卵の割合が低いからです。

良い卵とは、科学的に言うと、
染色体(遺伝子のかたまり)の異常がない卵のことです。

2010年ごろからの
着床前遺伝子スクリーニング(PGS)

(わかりやすく言うと、
「卵の染色体検査」 のことです)

の検査方法(FISH法からCGH法)の進歩によって、
初期胚ならば、
従来の方法で良いと思われる卵の約65%、
胚盤胞ならば、
従来の方法で良いと思われる卵の約45%

染色体異常があるという報告があります。

この染色体異常の種類によって、
卵の命の長さが決まっているのです。


一方、
以前よりわかっていることですが、
妊娠反応が陽性になってからの
卵の異常(染色体異常)の割合は約10~20%です。

これは、
「流産内容物の染色体検査」 でわかります。

妊娠反応陽性まで育っての染色体異常の卵の多くは、
妊娠10週ごろまでに運命的な流産となってしまいます。


また、卵の染色体異常のほとんどは
偶然的な異常なのです。

その偶然の発生率は
加齢によって増えてくるのです。
#着床前スクリーニング

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294. 卵の質(老化)を見分ける方法

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294. 卵の質(老化)を見分...
体外受精した受精卵のなかで、
移植して育ってくれる良い卵とは、
多くの場合、培養士さんによって、
顕微鏡を見て、判定されています。

培養技術以外に、
卵を選ぶということも培養士さんの技術なのです。


良い卵ならば、
卵の中の細胞(割球)がほぼ同じ大きさであり、
フラグメント(細胞の断片化)があまりなく、
分割するスピードが遅くない
と、言われています。


それ以外にも、
良い卵を見分ける方法として、
受精卵を培養する培養液の中の酸素消費量を測定して、
消費量(呼吸量)が多いこと、
(この技術は近い将来、日本で臨床応用されると思います。)

また、
受精卵に特殊なRNA(リボ核酸)を注入して、
3次元動画で撮影し、
細胞分裂時に、
光らせられた染色体が正常に分かれることを見つけること、
(この方法はヒトで応用できるかどうか不明です。)

などが、報告されています。


いずれにしろ、
究極的には、
受精卵を選ぶ(選別)ということですから、
精度が高まれば高まるだけ、
倫理的な問題も発生してくるわけです。
#着床前スクリーニング

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185. 着床障害の治療としての着床前・全染色体スクリーニング法

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185. 着床障害の治療として...
2012年7月の欧州ヒト生殖会議において、
スペインとイギリスから一題ずつ
着床障害についての招待講演がありました。


まずは
スペインのドクターからの主な発表内容を下記に報告します。

着床しない原因は、
種(受精卵)と土(子宮内膜環境)に分けられる。

土については、
抗リン脂質抗体、血栓性素因、
抗甲状腺抗体、NK細胞の異常高値が指摘されているが、
実際には、未だ、はっきりしていない。
それに対する治療効果も不明のままである。

ただ、子宮内NK細胞については、
多くの生物学的研究から見て、
着床現象に深くかかわっていることは確かである。


種については、
良い質の受精卵を移植するために、
卵子提供を受けて移植すれば、
10%以上成功率が上がる。

着床前・全染色体スクリーニング法
(CGH法、比較ゲノムハイブリダイゼーション法)により、
受精卵を選別すれば、
50%以上の成功率が得られる。

以上のような内容の講演でした。



CGH法については、
医学的にみて、確かに、
魅力的な新技術です。

ただ、倫理的にみて、
命の選別につながる可能性もありますので、
日本においても、
今後、多方面から議論されることと思います。
たとえば、
ダウン症も事前にわかってしまうからです。

ドイツ、オーストリアでは禁止されているようです。


卵の質を劇的に良くするために、
他人の卵子を使う、
また、
すべての遺伝情報を調べて選別してしまう、
ということは、
安易にはできないことと思います。


本当に、
「命の意味」
について、
考えさせられた内容でした。

#着床前スクリーニング

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