166. ごめんね
2月
25日
いつも二人で来院されているご夫婦は
当院では、めずらしくありません。
その中のあるご夫婦のことですが、
旦那さんはいつも寡黙で
奥様を包み込むように支えているようでした。
妊娠初期の不安な時期の
診察前の張りつめた空気、
診察後のちょっとだけ安堵した表情。
いつもの診察室の風景です。
何回目かの診察のとき、
胎児の心臓が止まっていました。
ご夫婦もモニターで見ていました。
時間が一瞬、止まりました。
凍りついた空気の中で、
ご本人が、
旦那さんに、
「 ご め ん ね 」
と、
絞るような小声で言われたのです。
私もこころで泣けてきました。
投稿日 2012-03-07 13:26
ワオ!と言っているユーザー