時間も字数も守れていないので、タグ付けはしませんが、
Twitterで流れてきた300字小説のお題で詩を書いてみました。
かなり抽象的な表現にはしていますが、
不衛生な描写や暗い表現が含まれますので、ご注意ください。
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開けない朝はない。止まない雨はない。
そんな言葉なんて届かない。
嗅覚は衰えた。
鈍くならないと生きてはいけなかった。
果てしないゴミ屋敷。土足で上がる居間。
あちこちに蜘蛛の巣が張った天井。
破れたカーテンに群がる子猫。
いとも簡単に消える命。
不意に淡々と伝えられる、誰かの訃報。
その先にある、暗くて深いトンネルと山積みの仕事。
時に命の消え方は残酷で、
心が追い付かぬまま、ただひたすらに仕事に向かう。
徐々に心が麻痺していった。
衝撃的な訃報を聞いても、前ほどは衝撃を受けなくなった。
否、そうでもしないと、生きてはいけなかった。
衝撃に慣れないと、生きてはいけなかった。
正直、よく、生きていたと思う。
ようやく、朝が来たような気はするのだけれど、
この朝焼けがどこに続いているのかはまだ、わからなくて。
ただ茫然と、空を仰ぐ――。
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