「老いを隠さず、老いを愛す。そんな風に歳を重ねたい。」
11月
16日
■写真を見て浮かび上がるエッセー
老いを隠さなくていい、と思えるようになったのは、いつの頃からだろう。
むしろ、その移ろいを愛おしむように歳を重ねていく人がいる。
カフェのテラス席に静かに腰を下ろし、立ちのぼるコーヒーの香りをゆっくり味わいながら新聞をめくる老人の姿は、どこか一枚の絵のようだった。
肩の力が抜け、必要なものだけが手元に残ったような、そんな澄んだ佇まいがある。
年齢とともに深みを増した服装のセンスもまた、その人の生き方を映している。
派手さはないのに、目を奪われる落ち着きがある。
まるで、長い旅路を経て言葉を選ぶ詩人のように、静かな品位がその空気を満たしていた。
まるで、長い旅路を経て言葉を選ぶ詩人のように、静かな品位がその空気を満たしていた。
老いとは、隠すものではなく、育てていく味わいなのかもしれない。
そんなふうに歳を重ねられたら、人生はもっと豊かになる――ふと、そう思わせてくれる光景だった。

















