約30年間、 本当に多くの不育症患者さんを診させていただきました。 最初の頃は、患者さんのこころの状態には無関心で、 ひたすら、身体的、客観的な検査データのみを分析していました。 しかし、それはほんの半分であり、 「こころの苦痛」 が、 原因 と 治療 の 根本 に横たわっていることを、 多くの患者さんから、教えていただきました。 今では、不育症を治すというより、 「 こころ の 苦痛 からの 開放 」 を、少しでも手助けできればと、それが最終目標となっています。 私から見て、多くの印象深い患者さんの中から、 まずは、ひとりの患者さんの手記を、 編集して、ご紹介させていただきます。 この患者さんは、過去に、 妊娠初期に2回連続して流産されていました。 そこで、私の不育症外来を受診され、 不育症として、 まずは主な身体的検査をして、治療方針を立てて、 3回目の妊娠をされましたが、 治療の甲斐もなく流産されました。 4回目も、 5回目も、くりかえして流産されてしまいました。 6回目に、 やっと成功して、元気なあかちゃんを出産できたのです。 その間の、 こころの動きや葛藤が正直に記録されています。 タイトルは、 〜私たち夫婦には生まれてこられなかった 5人のあかちゃんがお空にいる〜 です。 (内容は次回より、ご紹介します。)