土曜日
5月
3日
「土曜日に君と一緒にいるなんて不思議な気分だね」
と、夫が言った。先週の土曜日のこと。
一瞬どういう意味かわからなかったが、そうだった、いつも補習校だった、と思い出し、「そう?わたしはあっという間に慣れたよ」と笑いながら答えると、少し驚いた顔をしていた。それから、実は本当に辞めるとは思わなかった、貴重な休日を犠牲にしてでも日本人との繋がりを大事にしたいんだろうなと思って見ていた、と言った。また、大変そうではあったけれど楽しそうだったし、とも。
楽しかった。
苦労はあったが授業プランを創り上げるのも授業自体も楽しかった。
生徒と一緒にいると不思議と元気になったし、まぁうまくやれていたと思う。
でも、だんだんと居心地が悪くなった。
もう自分の居場所ではないような感覚が出てきた。
それはきっと、もうそこにいなくて良いんだよ、ということなのだと思った。そういうサインだと思った。
昨夜、夫が買ってくれた本The Specked Beautyを読み終えた。
夫は仕事で不在、パス公はわたしの隣でぐっすりと眠っていた。
やんちゃでもいいから元気でいてね、と頭を撫でた。