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06/19/2011 - 紬 -

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02/05/2022








06/19/2011

振り袖選びの話の続き。


わたしには姉が3人いて、いちばん上の姉は唯一、着物の着付けが出来ます。若い頃に習ったのです。あのときは、着付け教室に通う姉を見ながら、なんで着付けなんてものを・・と滑稽に不思議に思ったものですが、今では、あぁ自分も習っておけば良かった・・と思っています。(そしたらこの国でとても面白がられただろうに!)

姉は、わたしたち姉妹の中で唯一、成人式に参加しました。もちろん振り袖を着て。母のたっての願いだったそうですが、姉もまたそうしたかったのでしょう。
わたしともうふたりの姉は成人式に出ていません。よって、振り袖も着てません。姉たちのことはよくわかりませんが、わたしは成人式というものに興味がなかったし、そのために振り袖を着る、というのにも特別な感情は抱きませんでした。ちょっとした反抗心があったとも言えます。半端なロック心。



上の姉の結婚式で、わたしたち姉妹はそれぞれ紬を着ました。どういうわけでそうなったのか、ちっとも覚えちゃいませんが、母がそうさせたのだと思います。これがわたしの(たぶんふたりの姉たちも)着物初体験でした。わたしは髪が長かったので、結婚式の前日に髪を結って貰い、大河ドラマの姫さんが使うよな、硬い四角い枕に首を乗せて眠りました。こんな格好じゃとても眠れない、、とうだうだ言っておりましたが、翌朝には髪がすっかりめちゃくちゃに乱れていたので(それはそれは酷かった!)、知らないうちにぐっすりと眠ったのでしょう。


紬を着た三姉妹の写真は、いつ見ても笑えます。何かが間違っているでしょう!というような格好。わたしたちは皆それぞれまだ若くて(わたしは15歳?)顔がぱつっぱつに腫れていて、誰かが施してくれたお化粧のせいで、なんだかチンドン屋みたい(言い過ぎか)。



その後、もう一度、着物を着ました。すぐ上の姉の結婚式。これも紬です。
こころが生まれて間もなくの頃で、最初の紬姿よりはサマになっていた・・・筈、、、

紬は上の姉と母で着付けてくれました。「紬ってお祝いの日に着るものじゃないんじゃない?」どこかからかじった情報です。「そういうのは関係ない!」母が強気で答えました。もっともらしい理由も話してくれましたが、詳しくは覚えていません。紬織り子であった母にしてみれば大島紬に誇りを持っていたし、確か大島紬をもっと普及させよう!などというキャンペーンが起こり始めた頃だったようにも思います。



こころの振り袖を選ぶにあたって、上の姉にもメールを送りました。彼女がいちばん着物に詳しいし、こころにとって姉は第二のママだし。
しかしながら、超多忙で超おっとり(すっとぼけ?)な姉から返事が来たのは、既に振り袖を決めた後のことでした。

そして、こんなことが書かれていました。

  ーこころには大島紬を着せようと考えていました。



じぃーっとその文章を眺めているうちに、思わず涙が出てきました。そうだよ、紬だよ!
本当のほんとうは、わたしもこころに紬を着せたかった。でもこころは振り袖が着たいと言った。やっぱりそうだよね・・・そう思って、すぐにあきらめたのです。でも、こうして姉の想いを知って、心が乱れました。着て欲しいなぁ・・・大島紬。紬には、わたしたち家族の、言い表せない歴史/感傷が含まれているのです。


この前、もうふたりの姉にこのことを話しました。すると2番目の姉が、「お正月に紬を着たらいいじゃない。そうしてみんなで写真を撮ろう」いともあっさりと答えるではありませんか。
おぉーーーー素晴らしい。もしもそう出来るなら、こんな素敵なことはない!
早速こころに話すと、彼女は、「えぇ〜嬉しい!2回もしていいの?」



お正月。あぁお正月にみんなでばーさんのところに集まれるといいなぁ。
その頃にはばーさんももっともっと元気な姿で、そして、一緒に、お祝いできますように。







・・・


娘は、お正月に大島紬を、成人の日(1月9日だった)に晴れ着を着せてもらった。
姉1は東京から大島紬を着物ケース(?)に入れて持ってきた。実現するとは思っていなかったので(そうなれば良いな〜と願ってはいたが)、それを見たときには涙が出るほど嬉しかった。「約束したからね。」と、姉は言っていた。


そうだった。笑い話になる、あの約束!
ーこの話はまたいつか。笑











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