09/26.2021 午後の散歩で。 時々通る散歩コースの某ストリートの角の家。そこには黒い犬がいる。 ブラックラブラドール?とても大人しい。ちょっと年老いているのかもしれない。 そんなに広くはないバックヤード。 いつもは家の中にいるらしい。たまに2階のデッキから続く階段から降りてくる。 どういうわけか、びぃ坊はこの犬がお気に入りだ。 近くなると、きゅんきゅんと切ない声を出す。 なので、(理由はないのだが)この犬はきっと雌犬なのだろうと思っていた。 が、今日、彼が(彼!が、)雄犬だということがわかった。 このところ、ほとんど目にすることがなかったので、わたしたちがそこを通るとき、彼(彼!)がバックヤードに出てきたので、思わず「あら〜久しぶえり〜!」と、声をかけた。びぃ坊は嬉しくて、ない尻尾をぶんぶん動かしている。 フェンス越しに挨拶し、びぃ坊は忙しなく鼻先を彼(彼!←しつこい)に近づけ、そのまま先を歩いた。 あれ?と思いながらびぃ坊と先を行くと、その黒犬がフェンス越しを跳ねるように付いてきて、これ以上行けないというところで片足を上げて、・・・pee pee 結果から言うと、このとき初めてその犬が「彼」であることを知った。 というのも、片足をあげたその間にあるものを見たことで、彼がまだ不妊術を受けていない雄犬だということがわかったからだ。 ええええ、と驚きながら、パス公と先を行く夫に訊いた。 「ね、あの黒い犬、いつもの犬かな?同じ犬?」 「同じ犬だろう」 「そうかな、、、なんだか今日はすごくfriskyで、別犬かと思った」 「いや、それはないだろう」 「ふーん。じゃさ、あの犬、雄犬って知ってた?」 「知らない」 「雄犬だった。雌犬だと思ってたからびっくりよ。」 「なんでわかる?」 「fixしてなかった。だからわかった、雄犬だった」 「あぁ」 「ね、ホントに同じ犬かな」 「同じ犬だよ」 「そうかな、、、あんなに元気に跳ねてるの、初めて見たよ」 「今日は気分が良かったとか調子が良かったとかじゃないか?」 なんてことを夫と話しながら、いやでもあの黒犬はもしかしたらわたしの(びぃ坊の)知ってる(大好きな)あの黒犬とは別犬なのかも、、、と思ってしまった。 ずっとずっと前。 ベートーベンという映画があって、何頭ものセントバーナード犬を前に、どれが本物か、というシーンがあった。 なぜか知らないけれど、わたしはそのことを良く思い出す。 今日、Dog Parkに行ったとき、Cosmoに良く似たBlue merleのオゥシーがいて、彼(彼女だった、と、後になって知らされた)がわたしに近づいて来たので、思い切り撫でながら、涙が出て来た。コジが会いに来てくれた!と思った。 もちろん、よくよく見ると、体躯の色の出方も違うし、何よりその子はBlue Eyesだった。コズモはやわらかな、温かな、深い茶色の瞳だった。だから、全然、違う。なのに、良く似てる。すごく似てる。 だからだと思う。彼(彼女!が近づいて来て、わたしの足にすり寄って来たとき、撫でながら、涙が出た。コズモが会いに来てくれた、、、と感じた。 時々、思う。 馬鹿馬鹿しいこと。 例えば、びぃ坊そっくりな犬が10頭とか、100頭とか、目の前にいる。 パス公と同じ顔の、同じ体の犬がいる。 コズモと、デューイと、ブルースと、ぷーキーと。 見た目、まるっきりおんなじ。違いがない。 そんなとき、わかる? びぃ坊が、パス公が、コジが、デューちゃんが、ぶるぅしぃが、ぷーちゃんが。 わかると思う。 きっと、わかる。 それはなぜだろう? たぶんだけど、目の中の光。つながり。コネクション。 変な話。 いつか、ずっとずっと後になって(もしかしたらすぐ先のことかもしれないけれど)、 わたしがいつの日か虹の橋の向こうに行くとき、 ぷーちゃんと、ぶるぅしいと、デューちゃんと、コジと、何千頭、七万頭いる犬たちの中から、わたしはきっと彼らを見つけて、或いは彼らがわたしを迎えに来て、 ぐしゃぐしゃしたりふにふにしたりぐるぐるしたりむにむにしたりするのだろう。 間違えることはない。必ず、わかる。 なーんてことを、今日、あの角の家の黒い犬と会った後に、考えました。 夫は、同じ犬だと言ってたけれど、もしかしたら違う犬かもしれない。 でもそんなことはどうでも良くて、わたしは、いつか、いつの日か、また会えるわたしの犬たちのことを考えている。 間違えることはない。大丈夫。