母の命日
3月
5日
今日は母の命日。
ついこの前、日本との時差を気にして遅れないように・・と姉2にLINEを送ったら1日早かった。ので、仕切り直しで昨日の朝、新たに送ったのだが、姉2から既にLINEが届いていて、母の最期を思い出してのことだろう、眠れない、という内容だった。
姉2は母のメイン介護者だった。4姉妹で役割分担というか、それぞれが出来ることをしてきたつもりだけれど、母と同居していたのが姉2なので、色々と思うことはあるだろう。姉のメッセージを読んで、過去日記を読み返したりしていた。母とのこと、もっと詳しく記録しておけば良かったなーなんて、今更ながらに思う。でも、読み返してみると、色んなことが思い出されて、書いておくモンだな〜とも思った。
それにしても、思い返せば思い返すほどに泣き笑いの介護。やっぱりもっとしっかりと記録しておくべきだったかも。
3月3日。
インスタにお雛様の写真が出てきて、ああ、ひな祭りか・・と思い出す。
立派な雛壇の写真もいくつかあって、大昔、娘を出産したばかりのことを思い出した。
わたしたちの娘より、2ヶ月か3ヶ月くらい前に友人夫婦にも女の子が生まれていた。友人夫婦はわたしたちと同じ国際結婚で旦那さんがアメ人(夫の友人)、奥さんが日本人だった。彼女と知り合ったのは、そういう経緯。彼女はわたしにとって妊婦さんの先輩、という感じで、色々と教えてもらった。
2月の末か、3月のはじめ頃だったか、彼女たちの家に行った時のことだ。食事に招待されたか、ただ遊びに行ったのかは覚えていない。行くと、リビングにどかーーーーんと、雛壇が飾られていた。うおおおおおおお、と、眼を見張った。あのような本格的な雛壇を普通の家で見たのは初めてだった。お店でしか見たことなかった。そして、そこで彼女に訊かれたのだ。
mのところももう飾った?
は?何を?
というのがわたしの返答。今マジに。
お雛様!だって、女の子でしょう。
いや、飾ってない、というか、持ってないよ。
彼女は、ちょっと驚いた顔をして、えええかわいそうだよ、初めての女の子でしょう。女の子はお雛様を毎年飾るのよ。と言った。
はて?
と、自分の生まれ育ったこれまでを思い出してみた。お雛様なんて、我が家にはなかったんですけど。
彼女は、そんな家庭があるなんて、という表情をして、とにかく飾ってあげて、かわいそうだから。と言った。
それでお雛様を買うようなわたしたちではない。夫にしてみれば日本の文化風習なので思い入れもない。かく言うわたしにとっても、特別な想いはなく。そう言えば、ひな祭りの人形とかは作ったな〜程度。
それがだ。
確か娘が3歳の頃だったと思う。母が雛人形を買ってくれた。びっくり、、、した。
雛壇のものではなくて、ガラスケースに入った、男雛と女雛だけのものだ。
遅くなったけれど、T(わたしの娘)のために、お雛様を飾ってあげてね。と言われて、二度びっくり。母が、だ。母が、お雛様を、Tのために。
ちょっと、うるっと来た。
自分、そんな気持ちなかったから、母の想いを受け取って、初めて、ああ、女の子なんだから、そうしてあげるべきだよな・・と思った。そして、ああ、母もきっと、ずっとずっと、本当は、自分の娘たちのためにお雛様を飾りたかったのかな〜とも思った。
母の命日はひな祭りの翌日なので、いつもこのことを思い出す。
お雛さまは、アメリカに引っ越す時に壊れてしまうだろうからと日本に置いて来た。そう言えば、もうずっと出してないけど、今でもあの場所に保管されたままなのか?手放した記憶はないけど、、、、今度帰った時に確認してみなくては。ごめん、母ちゃん。