知らなかった
7月
15日
姉1の家にいる。
甥のRと娘も一緒だ。わたしはアメリカに戻る準備をしているのだけれど、姉の家にはRの高校の友達がわらわらといて、足の踏み場もないくらいなのに、姉は普通に「今日も仕事だから、帰って来てからねー」なんて言って出かけてしまった。
娘は娘で、送ってってあげたいけど、帰りが2時過ぎになっちゃうんだよね、、、と言う。
わたしはそれなら仕方がない、と、じゃぁ一人で行くから見送りはいいよ、と答える。ちょっと悲しかったけど、しょうがない。
Rの友達は玄関から彼の部屋だけでなくリビングまでドカドカと入って来た。10人以上は来ている。みんな15-6歳。Rとは話すのだが、わたしや娘は眼中にないらしい。
ーねぇ、Rはどうしてまた高校に行こうと思ったの?
わたしが聞くと、Rはニヤッと笑って、
ーん〜ライセンス?を取ろうかなーと思って。
と答えた。
ライセンスか、、、と考えていると、
ー高校には何度でも入れるんだよ、mねえちゃん、知らなかった?
と、やけに誇らしげに言った。わたしは、なんだこいつと思う。そして、
ーでも、高校に行くには費用がかかるんだよね、Rちゃん。お父とお母が出した費用でまた高校に行ってるんだね。
するとRは
ーまぁ、それは当然のことだから。
と抜かした。なんだこいつー!
でも、Rと話していると、暖簾に腕押しのような感じで、だんだんどうでも良くなる。
姉から電話がある。
仕事は3時に上がれるから、それから一緒に空港へ行くよ、とのこと。
ーあーごめん、1時には出ないと間に合わないと思うから、いいよ。
そう答えると、姉は、えええええmちゃん、どうしてそんな大事なこと先に言ってくれなかったのーと、嘆いていた。
しかし、、、、1時で間に合うか?もっと早く出たほうが良いのか???
娘が一緒に行けないとなると、電車の乗り換えとか手間取りそうだな、、、と、だんだん心細くなる。
mねえちゃん、知らなかった?
Rの言葉がやけに胸に刺さる。