キッチン南海の黒カレー
6月
29日
たまたま読んだ滞仏日記で紹介されていた黒カレー。神保町60年の味はキッチン南海というカレー屋さんで作られている(た)。
神保町というと、わたしの娘の最初の就職先が某出版社だったので、時々連れてってもらった。
「神保町はカレーが有名なんだって」と言って、カレー屋さんにも連れてってくれた。
なんだか懐かしくなって、この日記のURLを娘に送った。
ーキッチン南海って、知ってる?もう閉店したっぽいけど。
そう書いて送信した後に「キッチン南海」で検索したら、なんと彼女の就職一年目の夏にわたしが日本に帰国したとき、最初に連れてってもらったカレー屋さんだった。お店の写真の、木製?の象さんを見てわかった。マジびっくり。
慌ててそのことを娘にまたメールした。
実はあのとき、わたしは(娘も、一緒に行った姪っ子のるぅちゃんも)黒カレーをオーダーしなかった。というか、メニューにあったかどうかも覚えていない。ただ印象に残っているのは、お昼休みを利用して入ってくるサラリーマンたちのためなのか、或いは神保町の飲食店全体がそういう姿勢なのか、厨房の料理人はキビキビと動き、オーダーしてから料理が届くのも迅速、なおかつお客さんは黙々と食しサクサクっと出て行く。だから回るのが早い。実際、わたしたちはお店の前の列に並んでしばらく待ったのだが、すぐに入れたのだった。なのでわたしたちもその雰囲気に従い、ダラダラすることなく食べるだけ食べてすぐに出た。ま、カフェ、じゃないしね。
わたしが頼んだのは、確かカニクリームコロッケと何かのフライ(ホタテ?)のついたカレーだった。なんとなく。日本でしかお目にかかれないメニューかな、と思って。
娘とるぅちゃんはカツカレーだったと思う。でも、黒カレーじゃぁなかった。
娘が神保町はカレー屋さんが多くて有名だけど、このお店が一番だからまずはここに連れて行きたい、と言ったことは覚えている。心の中では、カレーと言うからにはいわゆる本場のインドカレーだろうと思っていたので、古臭いショーウィンドウ(?)に並べられたカレーたちを見て、えっ、ここがそうなの、、、と、ちょっとガッカリした。まさに日本のカレー。Curryではなく。でも、一応インド象?がいた。
そんな訳で、あぁ〜めっちゃくちゃ美味しかった〜!!という印象も持たなかった(失礼、)。でも、日本らしさというか、神保町らしさ、というのを味わえてとても楽しかった。確かあの後、まだ昼休みの時間が残ってるから、ということで、スタバだかどっかに入ってゆっくりお茶を飲んだっけ。
先の辻氏の文章の中に、小麦粉を焦がす、という説明があって、その時に「ガンボ」のことも書かれていた。わたしはGumboが大好きで、時々作るのだが、そうなのだ、小麦粉を焦がす過程があるのだ。2年前だかにわたしと姉1、娘とるぅちゃんでディズニーランドへ行った時、メニューにあったGumboのことを姉に訊かれて、説明するより食べたほうが早いよ!となって、姉はガンボをオーダーした。もし好きじゃなかったらわたしのと交換すればいっかーとか思ったのだが、姉はガンボをひどく気に入ってくれた。
そして、ディズニー旅行の後、姉はガンボを義兄に食べさせたい、と言ってわたしにレシピを聞いてきた。わたしが参考にしているレシピは英語なので、まぁ食材も少し違うだろうし、と、なんとか日本語で書かれたレシピを探し出した。
が、小麦粉をバターでゆっくり焦がす、という過程がなかった。あれ〜???なんで???姉になんとかその過程こそがガンボの旨味を〜〜〜と説明したのだが、何せ時間のかかる料理なもので、まぁ初回はよしとしよう、となって、その某日本人女性の書かれた「なんちゃってガンボ」で作った。結果、味は本当に美味だったのだが、ガンボ?と言っても良いのか???という感じ。義兄は喜んで食べていたけれど。
話をキッチン南海に戻すと、黒カレーもそういうことらしい。小麦粉を焦がすことであの黒が出るのだとか。
今さらながら、黒カレーをオーダーすれば良かった、、、!
って、もう遅いけどね。