仲裁
10月
15日
急遽、母が退院することになったらしい。
我が家ではワラワラとその準備を始めた。
とりあえず母の寝るところを確保しなくてはなるまい。
介護者の動線を考えながら、結局はオモテを片付けることになった。シンショウ(神床と書くのか?)に頭を向けるような形でいっか、と、布団をこしらえた。が、いや待てベッドも来るよね、きっと。と思いながら、でもとりあえず布団を準備。
どやどやとにわかに騒々しくなり、母が兄たちに担がれながらやって来た。母、何やら憤慨している模様。も、そういうのに気付かぬふりをしながら、「お帰りなさい、母ちゃん!」と、明るく迎える。
母は自分の周りの様子を見ながら黙っていたが、その様子は何か文句をつけられることがないかと探しているようにも見えた。
廊下の向こうでは長兄と姉1と3が母ちゃんとYおばさんがどうこう、と話し込んでいる。Yおばさんは母の幼馴染、一番の親友だ。母が島に引っ越して来てからはなかなか会えなくなっていた。そのYおばさんと母が電話で何やらちょっとトラった感じがどうのこうの?よくわからない。が、わたしはわたしで母の身の回りの色々を母の気にいるように、と整理していた。
そこへ姉3がやって来て、「あんたも一緒に行こう」と言う。どこに?Yおばさんのところ。はぁ?けど明日、補習校あるよ、休めんよ。休めるようにしてよ。いやそんな急に簡単には、、、、
と言いつつ、いや待て、補習校はないでしょう。ここは島じゃないか、と思う。
姉3は、誰かに頼むようにして。一緒に行く準備して。と言っている。
わたしは、でも母とYおばさんの仲裁なんて、わたしなんかが行っても無理だと思うんだけど、、、と、なぜか気が進まない。
寝床の母は、黙ったまま、天井をじっと見ていた。
・・・
昨夜見た夢。
仕事中にふと思い出し、Yおばさんの具合いが良くないのかな、と気になった。
ちなみに、この夢で目覚めて「あっ」と声をあげたのではない。
この夢は明けがたに見たような気がする。
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