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つぼ

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10/14/2017







職場の掲示エリアにはあらゆる重要インフォが貼られており、各デパートメントはそれをチェックすることで、日々の通常業務に加え、特別オーダーに対応することになっている。それらのオーダーを受けて掲示するのはマネージャーのJなのだが、酷いときには掲示エリアからはみ出した部分にまで紙が貼られていることがある。このところは秋のField tripが各学校で行われているらしく、そのsack lunch分のオーダーが所狭しと並んでいる。
3日前、その中に他のオーダー用紙と違う形式のプリントが貼られた。どうやら最終的な数字がまだ出ていないらしく、当日は生徒数が減りそうだよ、ということを事前に知らせるための情報らしかった。ここ最近のJは多忙を極めており、とりあえず某教師からのemailをプリントアウトして貼ったらしい。そして空欄には何やら走り書きされたメモがあり、その部分を隠すようにPost itが貼られていて、そこには
Do not see under this, look up the number or adjust it, please!
と、これまた走り書きがされてあった。
ん?どういうこと???そのメモを読んだ時、一瞬、意味がわからなかった。が、あああああ、と納得した。
このメモ紙をめくっちゃダメだからね、ということなのだった。思わず、笑ってしまった。見られたくないものが見られちゃうような方法で貼られてある事実。なんなんだ〜〜〜。それなら必要事項だけを書いた別紙を掲示すればいいのに〜〜〜。まぁでもJは忙しいのだろう。でも、なんかその、子供じみた(とも言える)手法に笑える。


昨日、同僚のAがそのインフォを見ながら言った。
「何がおかしいって、Jのこのメモよね。こんなこと書かれてると余計に注目しちゃうよね。」
「そうそうそうなのよ!!え、見るな、って何を?ってなるよね!」

Aの「何がおかしいって」という台詞はいつものことなのだが、それに共感することが多々あって、わたしたちはいつも大笑いになる。
日本人とアメ人では笑いのツボが違う、とか言われてるけれど、同じやーーーーん!と、最近、しみじみ思うのだ。が・・・・もしかして日々の暮らしの中でわたしは少しずつアメ人化してきたのか???

いやいや、暮らしの中での視点が同じだということは、それだけここの暮らしに親しんできた、ということなのだろう。逆に、一時帰国したときに日本のお笑いの人たちの話を聞いても笑えないことの方が多い、、、。



*追記

朝、ささっと書いで時間切れになったので、ちょい付け足し。

どうして笑いのつぼが同じだったのかというと、それはそのメモによってJの普段の言動が垣間見れるからなのだと思う。Jはいつも忙しくしていて、何事にも真摯に、かつ出来るだけ完璧に対応しようと努める。そして彼女の頭の中はぐるぐると色々なものが渦を巻いていて、時々パンクしそうになって、結果、キィ〜!となることもある。また逆に、いっぱいいっぱいなくせに朝から(或いは昨夜から)気になっていたことを思い出してはぷっと噴き出し、「ちょっと待って!」と、それを相手に披露したりもする。オイオイ、それは今どうでもいいんじゃないの?と思うようなこともだ。
と、ここまで書くと、まるでJがどこか抜けたようなマネージャーにも思えるのだが(ある意味あたっているが)、そこが彼女らしさであり、彼女のその「抜け感」が職場を明るくしているように思う。

わたしもAも、Jのメモを見て、その言葉の向こう側に、Jの頭の中で考えたことやら時間がない中で慌ててインフォをポストした後に、待て待て、となって、手っ取り早くpot itで覆ってみた、というところだろう、と予測した。そのJの様子がわかるからこそ、笑えたのだ。


つまり、笑いのつぼというのは、背景を共有していないと同じにはならない、ということ。だからわたしは最近の日本のお笑い芸人を見ても笑えないことがあるのだ。


 ・・・


ちなみに、日本でも思いっきり笑えたものがあった。アメ人化している(かもしれない)わたしの笑いのつぼにめちゃくちゃハマったものがこれ、架空OL日記です。お笑いとしてではなく、真面目にドラマとして仕立ててあるところがうまい。マジに最高でした。



















#日記

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