みさーり
6月
22日
島へ帰ってきて10日目。
雨予報が今は曇り、午後からはどうだろうか。
昨夕、思いがけず友人来訪。
いただきものだけど、と、プチトマトのお裾分けをしてくれた。
ちょうど「ふたり焼肉」の最中、肉も野菜もまだまだ残っていたところだった。友人に上がってもらい、一緒に食べようと誘った。いえいえ、と最初は断っていた彼女だったが、半ば強引だったかな・・・でも、美味しくいただいてくれた。
友人が来て間もなく、母帰宅。「やっちゅりな?」と、いつもの台詞に
「きゅうや、みさーり」
母の表情がパッと明るくなり、室内を覗き込む。友人が「こんばんは、お邪魔してます」と声をかける。
テーブルに誘導すると、母は姿勢を正し、「いらっしゃい、何もないところですが、どうぞよろしくお願いしますね」と。素晴らしい!「ささ、召し上がって」とまで言う。島っちゅはもてなすことを尊ぶ。母の中にそういうところがまだ残っているのが嬉しい。
食後、友人と唄アシビ。
姉のサンシンで友人が島唄を弾いてくれた。母の知っている曲もいくつか。母はとても嬉しそう。手拍子とともに口ずさんだり、拍手をして讃えたり。とても和やかな楽しい夜となった。
夜間、ぐっすり。
驚いたことに朝まで一度も起こされなかった。あ、5時頃から3回呼ばれたのだが、それはどうやら寝言だったらしい。わたしが行くとぐっすりと寝ていたから。
6時20分、母覚醒。わたしもちょうど起きたところ。
トイレへ誘導。夜中に一度も起きなかったせいか、身体がこわばっていて動きがやや鈍い。が、「よっこいしょ!」と、元気に掛け声をかけていた。
モーニングケアの後、お迎えが来るまでの間にすももジュースを出す。母、美味しそうに飲んでくれた。それからすもものコンポートも食べてもらった。
「くら、だぁーら」
と訊くので、うちの庭のすももだと伝えると、「たるがさるー」と、わたしがだよ、と自分を指差しながら言うと、母は驚いた顔でわたしを見るのだった。わたしのことを一体いくつだと思っているのか?
そう言えば、姉がまだ起きて来ない頃に何度か言っていた。「やーとわんとたーりな」姉もいることを伝えると「みさーりぼっけ!?」「あとのくゎんきゃはよー天井うーなんてぃ隠れな?」
母の中のわたしたちは今でもこどもなんかなぁ???
お迎えが遅れているようだったので、一度ベッドへ横になってもらった。
15分程遅れてIさん到着。すももジュースでシャツが汚れたので洋服を着替えさせたのだが、ピンクのシャツを着た母に「Jさん、赤が似合ってますねーかわいい」と声をかけてくださった。着せる時、母は「こんなはぁさん色」と躊躇っていたのだが、Iさんの言葉にはにかみながら「少しでも若く見せようと、こども達が気をまわしてるんですよ」と。これまた島口でなく標準語で。
母の機転の速さに感動する。
行ってらっしゃい!
母の1日が穏やかで嬉しい日となりますように。