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三角岩、海水

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9/26/2016







懐かしい友と釣りへ行くことになった。
夜釣りの予定。
送っていかねばならないとは思っていたが、一緒に行けるとは思っていなかったので、慌ててその準備を始めた。

姉に相談しながら必要なものをバックパックに詰め込んでいると、友人が「ちょっと来てくれる」と外から声をかけてきた。見ると彼は箱の中から小型TVを取り出し、「誰か要らないかなと思って」と言う。新品ではあるのだが、そのTVの型が何せ古い。横から見ると長い長方形をしていて、前方に小さな画面が付いている。つまり、画面の裏にある部分が本体を占めている。こんな型、未だにあったのか、と驚いた。昔ながらのブラウン管TVだ。
姉に聞くと、「わたしは特に・・」と口を濁した。兄に聞くと「いや要らんなぁ」と言う。これはちょっと、、、と思いつつ、その場を友人に任せ、自分の準備に戻った。多分そのTVはそのまま友人が持ち帰ることになるだろう。


車と家の鍵を探す。戻ってくるときに家の鍵が必要なのだ。なかなか見つからず焦ったが、しばらくして、トゴラとオモテをつなぐ梁のところへ刺さっている立派な五寸釘に提げていたのを発見。そうだった、鍵はいつもここだった、と妙に胸が熱くなった。

車を走らせていると、友人が「三角岩にまでちょっと寄ってくれないかな」と言う。「いいけどなんで?」「ちょっと見てみたいものがあるんだ」
いつの間にか一緒にいた弟は三角岩で釣りをするのだと言う。ならばちょうど良いね、と一路、三角岩へと向かった。

波は黒く、辺りは真っ暗だ。しかしながら、ところどころどこかの光に照らされ、そのうち目が慣れてきて、なんとなく見えるようになった。
三角岩へ行くには泳いで行くことになる。しまったなぁ、水着は持ってきていない。
が、三角岩を目にした途端、泳ぐことというか、暗い海へ入ることへの抵抗はなく、それよりもあの岩山へ行かなくてはという気持ちになる。不思議だ。

波をかき分けながら岩山へ向かう。
弟に、携帯は持ってきているかと聞くと、「TV付きの携帯を持ってきとるど」と言う。わたしは笑いながら、良かった、じゃぁ連絡できるね、と返した。
「何の連絡よ」
「三角岩でどれだけ釣れたか知りたいがね」

そう言いながら、もうこのまま三角岩にいてもいいんじゃないか?という気になった。
近くを泳いでいた友人は、彼の地元で(それは今から彼が向かおうとしている釣りの場所であるのだが)今、海水量を増やすプロジェクトが進んでいるのだと誇らしげに話し始めた。海水量が増えることによって、魚も増え、果ては島の環境保護にも繋がるのだと熱弁している。「釣り人ひとり当たりの海水を60000リットル以上増やす」とかなんとか、具体的な目標まで立てていた。
それを聞きながらわたしは、海水を増やすって、一体どうやって増やすんだ?と思う。具体的な方法を聞いてみようかな、そんなこと聞くと話が長くなるかな、と、友人の声をBGMに、彼の島の様子を思い浮かべていた。

















#ユメモ

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