荻原兄弟(兄)
2月
29日
2月最後の日。閏年だから29日。くり返し聞いたり言ったりしてきたけれど、やっぱり心持ちへんな気分。
昨夜は嵐がやってきて、眠るときに気持ちが良かった。雨風、雷の音や時折光る稲光は島の台風を思い起こさせてくれて懐かしさに包まれる。不思議なことに怖いとは感じない、むしろ、家のなかにいたら安心、と、住居のあることに感謝の気持ちさえ芽生える。ごぅごぅという音はまるでメディテーション。深い眠りへと落ちていく。
夜中に見た夢。
空港へ行くのに、チケットを購入する列に並んでいたのだが、もの凄い人混みでもみくちゃにされている。もうじきわたしの番、というとき、前にいた男性がなぜかわたしの分までチケットを買ってくれた。ネイビーブルーのスーツを着た、優しそうな、けっして軽薄な感じのしない男性。親切なひともいるもんだと思いながら、なぜか電車の切符までついでに購入して貰った。
人混みを離れ、一緒に歩きながらお礼を言い、代金を渡した。彼はさわやかに笑ってそれを受け取った。はて、見たことのある顔のような気がして「失礼ですが、どこかでお会いしましたか」と訊いてみると、「いや・・けど、これでも一応バラエティとかに出てたこともあって・・」と答える。それを聞いて、あぁっ と思い出した。そのひとは、スキーだかなんだかの元オリンピック選手で、「あっ双子の・・荻原・・兄弟・・さん・・あの、どっちのほうですか」つい口にしてしまった。彼は苦笑いして「さぁ、どっちだと思う?」と訊いてきたので、わたしはじっと考えた後に「お兄ちゃんのほう!」
彼はほんの少し驚いてから(でもちょっと嬉しそうに)「わかるんだ?」と言った。わたしは実は当てずっぽだったのだが、「なんとなくですけど」と答えた。「うん、やっぱりね、弟のほうが真面目だし、面白いからね・・僕なんかよりね・・・」と、ちょっと淋しそうな感じで言う。いえ、実はどっちがどっちかなんて、わたしにはわからないのよ。と、心のなかで思ったが口にはしなかった。充分、真面目そうに見えたのだけど。
どうせだから道中一緒に、ということになった。今は何をしてらっしゃるんですか、と訊くと、「まぁ色々だけど・・親父にね、相談して・・今は老人福祉みたいなのに力を入れてみたいな・・って」
「あらーわたしは、介護施設で働いてるんですよー」
「えっそうなんだ」
なぜか意気投合。そのとき近くにいたオバちゃんが「老人介護っていうとわたしもね・・・」と、話しかけてきたが、彼はあからさまにその女性を無視し(背中を向けて!)おかげでオバちゃんはめらめらと燃えるような目でわたしを睨んでくれた。
なかなか楽しい話が出来たので、「あのっ一緒に写真撮って貰ってもいいですか」とお願いした。勢いに任せて。なんてミーハー。しかし彼は快く引き受けてくれた。
わたしは調子に乗って何枚も写真を撮った。ふたりで並んでカシャリ。彼を手前に、わたしは後方で変な顔をしたやつをカシャリ。わたしがへんてこなポーズでハチャメチャな踊りをして、彼が笑い転げてるやつも一枚。そのときのわたしだけのズームアップも一枚。即興にしてはなかなかうまく撮れていた。ふたりで写真を見ながら笑った笑った。Facebookに載せるかーいやそれは有名人だからマズいかーとか言いながら。
なんでこんな夢を見たのやら、、、
今朝になって、気になって荻原兄弟のことを検索してみると、驚いたことに、弟の次晴氏はタレント、兄の健司氏は政治家になっていた、、、まったく知らなかった。老人福祉に力を入れたいって言ってたのは、本当のこと???
明日は休み。
嵐の後とは言え、風がビュービューの一日だった。午後からは雪も降って、なんだか寒い。明日、天気が回復していたら庭に落ちている木の枝たちを片付けないと。結構、大きな枝も散乱している。