初めに-総論
商工会会長 近 藤 敏 行 Toray Composites, America Inc.
昨年1年間、伝統あるシアトル商工会の会長を、会員の皆様のご協力により勤めさせて頂いたことに対し、まずはお礼を申し上げたいと思います。
商工会の基本的な活動については、3部会(教育、交流、経済文化)体制のもと、しっかりと継続できたものと考えています。
1. 教育部会では、年々生徒数が増加して行く中、補習校の運営にしかっりと関与すると共に、例年通り、サマミッシュ高校の教師の日本への派遣を実施しました。
2. 交流部会では、恒例行事である、桜祭り、秋祭りへの参加、及び日米協会との合同イベントである、サマーソーシャル、ビジネスラウンドテーブルを開催しました。
3. 経済文化部会では、各種セミナーを実施したほか、マリナーズ観戦、総領事杯ゴルフ大会など恒例のイベントを開催しました。
昨年4月には日米協会から、日頃の商工会活動、特に日米の相互理解と関係構築に貢献したことにより、由緒ある「Thomas Foley Award」が、シアトル商工会に対して贈られたこと、皆様と共に喜びたいと思います。
最後に、改めて、会の運営に関わっていただきました役員の方々、ご理解とご協力をいただきました会員の皆様に心からお礼を申し上げます。
以 上
教育部会
部会長 安 藤 威 Nippon Express USA, Inc.
シアトル日本語補習学校は昨年4月をもって41年目を迎えました。生徒数は昨年の12月時点で、幼・小・中・高を合わせて、約657名となり、この1年で約25名の増員となりました。 補習校の位置づけを決めた商工会組織改編、学級編成制度の変更、学年末実力テストの導入、また、事務総長、主幹、副主幹職を置いた補習学校運営組織の強化等、ここ数年の改革の効果が表れ、週1度の授業にもかかわらず日本語教育としては高い教育水準と安定した教育環境を維持しており、生徒数の増加に伴う規模の拡大への対応を慎重に検討しております。
1. 補習学校
(運営)
‐ 山浦教頭先生が着任された。
‐ 生徒数増加に伴い教室の1室増加と教員の2名増員を実施した。
‐ 昨年度より実施の新学習指導要領への対応としての参考書等書籍の配備、また、各種研修
会の充実や他地域との勉強会への参加により教職員の指導力向上を図った
‐ 教職員への指導と生徒のケアのためカウンセラーを月 2 回配置した。
‐ 保護者見回り当番への理解・協力維持、避難訓練等を実施した。
‐ 11月には2011年度は実施をしなかったオープンハウスを実施した、
‐ PTAの協力も得ながら、図書の増量や授業効率化のため、昨年度に引き続き教育機器の
購入、電子教科書の試験的導入を図った。
(会計他)
‐ 経理処理は四半期毎に会計士のレビューを受けており、補習学校予算・決算は常任委員会
での承認を受けている。
‐ 政府援助、商工会及びPTAからの寄付に加えて、生徒数増により授業料収入が増加、財政
状況は安定している。
‐ ベルビュー教育委員会教員派遣事業での深い絆もあり、サマミッシュ高校(補習校借用校)
との友好関係も維持できている。
2. ベルビュー市教育関係者派遣事業
‐ 教育関係者派遣事業として、サマミッシュ高校の教師を従来通り3名派遣できた。訪問先は
昨年同様に関西地区中心とした。
3. セキュリティーの強化策
コネチカット州の小学校で発生した大変残念な事件を防ぐため、学校側職員、教師、
PTA、教育委員会と一丸になってセキュリティーには力を入れていく。今後は、不審者を発見した場合は速やかに子供の安全を確保し、事件の被害や自己拡大を未然に防ぐことに最大限の力を注いでいく。
以 上
交流部会
部会長 鳥 原 正 Nichirei U.S.A., LLC
交流部会は、「地域社会への貢献及び地域の諸団体との交流を通して日米の友好関係を継続、促進する。また、シアトル日本商工会の存在意義を内外で理解して頂けるような広報活動を行う」という目的に基づき活動を進めております。2012年度もこの方針に沿って、様々な活動を実施して参りました。活動内容につきまして下記ご報告させて頂きます。
1. 桜祭り (4月13~15日 Seattle Center)
桜祭りはパシフィックノースウエスト地区の最大の日本文化紹介イベントです。昨年から商工会としての参加方法について議論がありましたが今回も商工会でブースを設け日本の技術力を紹介するテーマで東レ様、アキレス様にご協力を頂き展示を実施しました。しかし今後この趣旨での展示は対象となる企業様が製造業に限定され、また参加して頂いた企業様に大きな負担をお掛けすることとなり継続は難しいという部会内ので意見が出ました。その為来年度は総領事館ブースの横に商工会パンフレットを置くだけでブースの撤退も考慮しても良いとの意見も出ました。また今回参加意義と効用に鑑み寄付金も昨年の$2,700から$1,700へ減額致しました。今後日系団体全体の共催とすれば県人会にご協力が得られ郷土料理などが出せる可能性も高く、イベントが活気づくのではないかとの意見もあり桜祭り委員会に提案することも考えられます。引き続き次年度交流部会にて検討して頂く予定です。
2. サマーソーシャル(7月14日 Newport Yacht Club)
今年も日米協会との親睦を深める目的でサマーソーシャル合同バーベキューパーティを実施しました。天候にも恵まれ140名の方々が参加されました。今回はYMCAの震災ボランティアの方々をご招待して現地の活動報告をして頂きました。また商工会メンバーとお手伝いの方々による美味しいお食事が用意され、スイカ割り、ラッフルチケットでの抽選会など皆様に喜んで頂け、すばらしい親睦の時を持つことができました。
3. 秋祭り蚤の市 (9月8~9日 Bellevue college)
例年恒例のENMA秋祭りで商工会主催での蚤の市を実施しました。今回は寄付品の回収も順調に進み多くの品揃えが出来ました。初日の午前中がピークとなる二日目の午後には殆ど完売の状況となりました。売り上げも過去最高の$6,494となりこれにラッフルチケット代を加え必要経費を差し引いた$5,068.53をシアトル日本語補習校へ寄付することができました。
4. Day of Caring (9月21日 Washington Park Arboretum)
United Way of King County主催のボランティア活動に参加しました。ワシントンパーク湖岸線のトレールへのウッドチップ撒きの奉仕を商工会から12名の方々に参加して頂きました。小雨の中約2時間程かけて予定よりも早く終了できました。マイクロソフト、ノードストロームなどシアトル在の多くの企業が参加しておりました。
5. ビジネスラウンドテーブル(10月24日 ワシントン大学フォスタースクール)
日米協会、ワシントン大学との共催で実施されているビジネスラウンドテーブルの第4弾が新築されたばかりのワシントン大学フォスタースクールのホールで開催されました。今回のテーマは「ソーシャルメディア」でした。マイクロソフト、スターバックス、日系コンサーン、ニコニコ、PSPなどにパネリストとしてご参加頂き、大企業、中小企業、NPOなど様々な異なる視点から「ソーシャルメディアとは何か、どの様に活用してどういった効果をあげているか」という事例の紹介が行われました。当日約100名の参加者が集まり、活発な質疑応答が行われました。またパネルディスカッション終了後も多くの方がレセプションに参加され、引き続き意見交換、歓談を楽しまれていました。
6. 地元団体への寄付と交流活動
日米文化交流のため、また地元日系社会に長年貢献している活動に寄付を行いました。具体的内容は下記の通りです。
最後に各イベントにご協力下さったボランティアの方々、様々な形でご寄付を下さった会員各企業及び一般の皆様、事務局の方が、交流部会理事の皆様に改めて心より御礼申し上げます。
以 上
経済・文化部会
部会長 矢 代 道 也 Mitsui & Co., (U.S.A) Inc.
2012年度の経済文化部会の活動として、「会員の皆様に“出席してよかった”と思って頂けるイベント作り」をキーコンセプトに、1月の新年会をはじめ4月から12月まで7回のセミナー及びイベントを実施しました。
商工会の恒例行事である、新年会(1月)、マリナーズ観戦(7月)、及び総領事杯ゴルフトーナメント(8月)につきましては、いずれも多くの方々にご参加頂き盛況となりました。
セミナーは5回開催しました。
4月・5月は、シアトルで初めて生活される御新任者が多いことから生活密着型の「シアトル生活にすぐに役立つテーマ」を取り上げ、それぞれ「安全対策及びシアトル生活になれるためのセミナー」(4月)、「病院と健康に関するセミナー」(5月)を実施しました。
9月・10月は「ビジネスに関わるテーマ」として、「ボーイング工場ツアーと航空関連セミナー」(9月)、JETRO共催「米国発イノベーションと米大統領選挙の直前予想のセミナー」を行いました。
また12月は本年締めくくりとして「天下国家を語るテーマ」を取り上げ、「日本の森林資源と東日本大震災に関するセミナー」を開催しました。
毎回、総領事館、JETRO、各種NPOの専門家の方々に講師をお勤め頂き、旬な話題を易しくお話し頂きました。また、ご参加頂いた皆様も熱心に聴講され数多くの質問を投げかけられ、とても良質なセミナーとなりました。
上記のように、①会員及びそのご家族の皆様が安全・快適に暮らして行くために必要な知識を提供するセミナー、②ビジネス知識や社会知識を深めるセミナー、③会員相互のネットワークづくりを促進するイベントを開催でき、経済文化部会の当初の目的を達成できたものと考えています。
会員の皆様はじめ、セミナー講師をお引き受け頂いた方々並びに総領事館、JETRO、各種NPOの方々のご支援・ご協力に、この場をお借り致しまして厚く御礼申し上げます。誠に有難うございました。また2013年度以降も引き続きご支援ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
以 上
監査報告書
2013年 予算
以 上