シアトル日本語補習学校
事務総長 中本卓志
第8回 「北米西海岸補習授業校連絡協議会」に参加して
今年で第8回目を迎える北米西海岸補習授業校連絡協議会が、8月20日、21日の両日、ロスアンジェルスにて開催された。今年もシアトル日本語補習学校からは石黒誠一校長、山浦誠教頭、レイ由美子主幹と私の四名で参加した。参加校は、米国ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州にある5つの補習授業校を中心に、カナダ・ブリティッシュコロンビア州、ハワイ州に加え、アリゾナ州、ネバダ州などからも代表が加わり全部で9校が、大会主題である「補習授業校の現状と今後の望ましい在り方について」に基づき、熱い議論を交わした。
初日会議の冒頭、主催地の在ロスアンジェルス日本国総領事館首席領事、進藤雄介氏から開会のご言葉を戴き、全国海外子女教育・国際理解教育研究協議会会長滝多賀雄様のご挨拶で二日間にわたる会議の幕が切って落とされた。今年は部会に分かれた分化部会での熱中討議で始まり、昼食をはさんで午後の全体会では、まずロスアンジェルス補習校あさひ学園派遣教頭伊藤拓弥先生から同校の現状と課題と題して発表があった。詳細な現状報告の中には、私たちシアトルが取り入れるべき課題や経験済みの問題の分析等身近な話題が多く今後の学校運営に大いに役立つものであった。引き続き、全海研 滝会長から、「これからの日本人教育:派遣教員の役割」についてご講演を戴いた。パワーポイントで指し示される全ての点が補習授業校の過去・現在・未来を示すもので頭の整理と今後に向けて課題の精査に大変役立つものであった。
私の所属する、事務局・運営委員会部会ではその役割について各校が事前に問題点をまとめて提示していたので、それに基づき効率よく議事が進行された。にも関わらず、既に数回顔合わせをしている者どうしの話し合いとあって、冒頭から本音が飛び交い、厳しい指摘と暖かな励まし、問題解決に向けての助け船等率直な話し合いが展開された。特に、派遣教員のいない小規模校の運営に関する悩みにおいては、絶対的なスタッフ、教員、資金の三無い状況に全員共通の思いがあり、応援のアイディア提供、励ましや強い支持が寄せられる場面が見られた。話題は尽きず、時間切れ積み残しは、課題をまとめて電子メールで意見交換が続いている。
その後、全員が一堂に会いしての懇親の場がもたれ、飲食を共にするなかで部会の仲間のみならず派遣教員、地元の事務局、主事主幹など交じりあって翌年に向けてより良い学校運営のために力を合わせることを誓い合った。翌日は各部会報告の後、地元の全米日系人博物館の見学と言う野外学習も加えられ、意見交換のみならず見分を深め人間関係の絆を太くし、一年後の再会を約束し合い、それぞれの地に散開していった。全ての経験、話題、議論、つながりが今後のシアトル日本語補習学校の運営にそれぞれの立場で力になり、より良い学校に向かう原動力になるものと信じる。
シアトル日本語補習学校在籍者 (9月6日現在)
| 男子 | 女子 | 合計 | 幼稚園部 | 22 | 32 | 54 |
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小学部 | 206 | 236 | 442 |
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中学部 | 57 | 64 | 121 |
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高等部 | 14 | 25 | 39 |
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合計 | 299 | 357 | 656 |
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