教育部会 2009年7月
7月
1日
ロックダウン訓練
教育部会長 平沼敏彦 Mitsui & Co.(U.S.A.),Inc.
米国の中では比較的治安が良いと言われているシアトルですが、失業率の増加、不景気の影響が徐々に出てきたのでしょうか、最近は犯罪の話をよく耳にします。シアトル地区の現地校でも最近立て続けに銃を持った不審者の目撃情報がありました。幸い何れも大事にはならずに済んでおりますが、銃を見かけることなどまずない日本から来た駐在員や家族にとっては大きな心配事になっています。
補習学校では児童・生徒の安全確保を最優先課題として取り組んでおり、5月30日に予定していた火災非難訓練を急遽ロックダウン訓練に切り替えて実施しました。日本人には耳慣れない言葉ですが、ロックダウンとは外部の襲撃から児童・生徒の身を守るため、教室のブラインドを閉めドアの前にバリケードを築き、安全確保が確認できるまで教室内に身を潜めてじっと待機するというものです。また児童・生徒が教室内に閉じこもることにより、駆けつけた警察官による襲撃者の発見・捕獲を容易にするという目的もあります。
当日は10分間の訓練でしたが、児童・生徒は皆真剣に取り組み、校内にいた保護者や見回り当番の方々の協力もあり、本番さながらの緊張感ある訓練となりました。また補習学校としては10年ぶりのロックダウン訓練でしたが、訓練の結果、いくつかの課題も見えてきました。補習学校では課題の解決を図りながら今後も定期的に訓練をする予定にしています。犯罪が減ることを祈りつつ、一方で備えを十分にして憂いを少しでも減らしたいところです。
シアトル日本語補習学校在籍者数(6月30日現在)
男子 女子 合計
幼稚園部 26 33 59
小学部 186 195 381
中学部 34 43 77
高等部 20 23 43
合計 266 294 560