喫茶店『本屋』のマスターに
8月
15日
執筆活動をする者にとって、自分の本を出版することは夢ふくらむ話だろう(売れている作家さんは除く)。しかし、著名人や学者でない一般の者が本を出版するには、コンテストへ原稿を応募して受賞したり、人気のあるブロクをアップしている者などのほんの一握りであろう。もし、自費出版をするにしても、多額な金額(百万円以上は、かかりますかね)になりますと、なかなか夢は叶えません。
そこで私が考えたのが、『本屋』という喫茶店。それは、お客が拝読するための本がたくさんある喫茶店ではありません。
もちろん、コーヒーや紅茶を飲んで本を読むスペースは確保されて、その横には作業場があるのです。はい? と思われるでしょうが、そうなのです、マスターと自分の本を作りたい者とで、手づくりで味のある本を作るのです。
わら半紙のような低価格だけど味のある紙に印刷し、折り、糸で縫い、圧迫させ、カバーをつけ、磨きをかけ本を綺麗に仕上げていく。もちろん、音楽を聴きコーヒーなどを飲みながら、試行錯誤しながらそこでしか出来ない、味のある本を完成させる。そして、その本をお店にも置いて他のお客がそれを読み、「なんて感動する本なんだろう」そんなドラマが広がる喫茶店はどうでしょうか。
今日、ふと考えたので経営が成り立つかわかりませんが、電子書籍や流通される本とはまったく違う、執筆する者が汗をかき自分の本を最後まで作るという工程を経る。そこには、想像もできないほどの充実と喜びが得られることだろう。
問題はこのような工程を経てまでも本作りたい者がいるだろうか、ということと本を作るための予算がどのくらいになるかである。
きっと、全国展開で販売するという目的ではなく、素晴らしい本を作るという、言葉を愛する者で読者へ夢を与えたい、そのような心根を持つ者は意外といるのでは……。
予算の方は、まるで見当がつきません。パソコン、印刷機、紙、糸、のり、道具、電気代等がどれほどかかるのかは、これから調べたいと思っています(材料代を依頼者から徴収します。人件費はゼロで)。また、私が製本所にお邪魔して勉強したりしなければ、技術的なことが何もわかりません。そんなに簡単なことではないでしょう。
やってみたいとは思いますが、今の仕事を定年退職してからの話になるだろう。
いつの日か家を改築し『本屋』のマスターになって、文学や芸術の好きな者であふれる喫茶店を夢見たりしています。