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ベネフィシャリー登録で大失敗!3年越しの相続!

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やっと3年越し相続案件の目処がつきました! プロベート案件ではありません。ベネフィシャリー(受取人)が登録されていた年金口座。

よく、プロベートを避けるためにベネフィシャリー登録を利用するケースがありますが、これだったらプロベートの方が断然マシ、という最悪なケース。

アメリカの大手上場証券会社の年金口座 (IRA) や銀行口座を持つ米国居住の日本人が他界。登録されていたベネフィシャリー(受取人)は日本居住の妹。その妹はご高齢で認知症。妹の後見人からご依頼をいただき弊社で手続き開始が2021年の3月。

ちなみに、この方が他界されたのは2019年11月でしたが、弊社にお問い合わせがあったのは2021年の3月。日本の相続人は、アメリカの手続きは何をどうしていいのか分からず・・・いうケースが多いです。

他の証券会社と銀行口座の残高は問題なく、スムーズに回収できました。

問題はこの〇〇証券会社!!(裁判を起こしているので記録は公ですから、ここで会社名を開示してもいいんですけど・・・依頼人のプライバシー保護のため控えます。)

外国(日本)の後見人制度が分からないのか、〇〇証券会社の担当者は「お手上げ〜」という感じで次々へと(案件放棄?で)代わり、2年以上が経過。この間色々ありましたけど、3歩進んで3〜4歩戻り、とゼロ地点(いや、マイナス地点と言っても過言ではない)へ逆戻りを繰り返し2年以上が経過。

ちょっと話が進んだと思えば、「後見人を立証する書類の原本を提出してください」と。いやいや、もう、2021年の6月にFedExで提出していますよ!と何度も説明。さらにフォローアップのため、コピーをEメールでも送っています。何度も。

東京法務局から取り寄せた「後見人登記事項証明書」の謄本に、外務省のアポスティーユ付きで翻訳も備えて提出しました。もちろん、その他の必要書類も全て、完璧に提出しています。

それでも受け取っていないと主張する〇〇証券会社。FedExで提出したので、受け取りのサインもあります、と抗議すると、「あ〜見つかりました〜」と。ふざけています!

「後見人登記事項証明書」が日本の書類であるため、どう対応して良いのか分からないのか?、途中で担当者との連絡が途切れ、何度連絡をしても一向に繋がらない。しばらくすると、別の担当者が張り切って「Don’t worry!私に任せて!」と連絡をしてきましたが、また「後見人を立証する書類の原本が必要だから送って」と!ゼロ地点に逆戻り・・・8人以上?(カウント忘れました)担当者が次から次へと消えていきました。

一時は、受取人のパスポートのコピーを要求され、後見人制度に入っている方のパスポートを申請することが不可能であることを説明しても知らん顔。特例を認められるか上司に確認します、と言ったまま連絡が途切れ消えていく担当者。

この繰り返しが続き、2年以上が経過。

最終的には埒があかなく、〇〇証券会社を起訴。訴えられて慌てた法務部から、亡くなった方の口座を扱うEstate Departmentに圧力が掛かったようで、やっと手続きが進み、昨日、受取人の日本の銀行口座に送金する手続きが完了しました。

しかし、妹が受け取るべきだった遺産は、弁護士料や裁判費で大幅に目減りしてしまいました。

この〇〇証券会社は絶対にお勧めしません!他にも、これまでに数件(相続関連で)トラブルがありました。

プロベートを避けるためにベネフィシャリーを登録しておけば安心!というお考えの方が多いようですが、その限りではありません。先ずは(弊社でなくてもいいので)ご自身の状況にあったアドバイスを受けて、適切なプランニングをして下さい 。

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