東京の責任者がこの2月に息を引き取りました。何ごとにおいても強気の男が、最後の電話で「もうダメかもしれない」と弱音を吐いた。
抗がん剤の副作用がいつもよりきつく、それで泣き言を言っているのだと気に欠けず叱咤激励しただけでした。それから10日も経たない内に彼の奥さんから「亡くなった」と伝えられた。
もう家族だけでお葬式も済ませたと言われた。弱音を吐いた日のいく日もしない間に亡くなってしまいました。電話でお悔やみを言っている間に涙が出て来てしまい、もう止まりませんでした。
自分の両親、兄が亡くなった時でも、涙など出ませんでした。56歳という若さ、これからという時に、彼も無念であったと思います。それより何より私の後継者であったから、これからどうすれば良いか自分も途方にくれてしまいました。
彼のお陰で、これから自分のライフワークができると色々準備を重ねていたから…。もう一度再構築しなければならなくなりました。
月に人を送る技術があるならガンを治すことはできるだろうと思います。
しかし、まだまだのようです。こういう例は、たくさん経験しています。ガンは医学では治す確率は、極限られた例でしかないようです。それでありながら、この低いパーセンテージに賭ける人が圧倒的に多い事です。彼もそれを選びました。
もし自分だったらどうするかを考えてみました。五分五分だったら絶対医学の治療を受けない、90%の生還の確率が無ければ治療は受けないと、今回のケースで思うようになりました。彼は、ガンとわかってから1年7ヶ月の命でした。この間、苦しみの連続の日々を過ごしました。人間は死から逃れることはできません。
自分の最後をどうするかは選ぶことは出来ます。今から考えておくべきではないでしょうか?元気の時であっても…。