酒乱
12月
17日
酒が入る席で不安がよぎったが、案の定絡まれまくることとなる。娘が言うのも憚れるのだが、母は酒乱なのだ。
昔は、少し気が強かったが優しい母だった。
いつの頃からか、別人のように酒を飲むようになった。
酒を飲んで暴れ、物を壊し、すぐ「死ぬ」と騒ぐ。
暴れる時は包丁も飛び交うので、命懸けでストップさせる。
こんな思いはもう嫌だと、母を道連れに心中しようと思ったことさえあった。酒を飲むと、母はいつも私を責める。
その逃げ場の無い追い詰め方に、私も気が狂いそうになる。せっかくガンから生還したというのに、どうして酒を飲むのか・・・。何を言っても無駄。
誰の意見も聞かず、母は酒を飲む。
口答えをすると、本当に死のうとするから、全く何も言えない。いつまで責め続ければ気が済むんだろう。
仮にこのまま母が死んだとしても、私はその責め苦からは逃れられない。
母に受け入れてもらわなければ、一生心に負い目を持つことになる。
私は酒が嫌いだ。
全く飲めないし、飲もうとも思わない。
身体が拒否してしまうのだ。
一度ヤケ酒を無理してあおったことがあるが、すぐに身体がおかしくなった。
アルコール誘発性不整脈・・・酒をコップ半分でも飲むと、心臓の鼓動がおかしくなってしまう。どうしてこの世に酒なんかあるんだろう。
どうして母は酒を飲むんだろう。・・・いつになったら、私を許してくれるんだろう・・・。